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30代の平均貯蓄額はいくら?年収別の金額や貯蓄方法を知ろう

結婚、仕事、子育て、マイホームの購入など、ライフスタイルが大きく変わる30代。貯蓄やローンなどお金の変動が激しい時期でもあります。そこで気になるのは、一般家庭の平均貯蓄額ではないでしょうか。今回の記事では、30代の平均貯蓄額について解説します。

30代世帯主の平均貯蓄額は591万円

金融広報中央委員会発表の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」によりますと、世帯主が30代の平均貯蓄額は591万円、中央値は400万円でした。

【平均値と中央値の違い】

平均値(相加平均)は、集団内の数字を全て足し、データの個数で割った値です。また、中央値は集団内の数字を大きい順に並び替えた際、真ん中に位置する値です。

こういった平均貯蓄額の話をする際に「現実と平均値がかけ離れている」といった声が出てくるのは、大きな数字を持つ一部世帯が数字を引き上げているためです。

例えば貯蓄ゼロ円の世帯と1億円の世帯があれば、平均値は5,000万円になってしまいます。現実的な感覚としては「中央値」を見た方が納得できるケースが多いでしょう。

下記の表は、2人以上の世帯で金融資産を保有している割合です。

金融資産を保有している保有していない
91.8%8.2%

金融資産を保有している世帯と全世帯(金融資産を保有していない世帯を除く)で比較すると、平均貯蓄額は約50万円、中央値は23万円の違いが現れます。

 全世帯金融資産保有世帯
平均貯蓄額591万円644万円
中央値400万円423万円

次に年収別の貯蓄額を紹介します。

年収平均中央値対象数
収入なし0
300万円未満187万円55万円19
300~500万円未満337万円250万円85
500~750万円未満721万円550万円89
750~1000万円未満1338万円1318万円18
1000~1200万円未満923万円850万円10
1200万円以上905万円905万円2

母数が多い1,000万円までを一区切りとした場合、年収が上がれば上がるほど貯蓄額も高い傾向にあります。

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30代単身世帯の平均貯蓄額は327万円!

金融広報中央委員会発表の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和2年)」によりますと、世帯主が30代の平均貯蓄額は327万円、中央値は70万円です。

こちらも、二人以上の世帯と同じく、金融資産を保有している・していない人別にみていきましょう。

金融資産を保有している保有していない
68.9%31.1%
 全世帯金融資産保有世帯
平均貯蓄額327万円484万円
中央値70万円206万円

金融資産を保有していない割合は、3割以上に上ります。2人以上の世帯に比べて、金融資産を保有していない世帯の割合がかなり高いことがわかります。保有者だけで平均貯蓄額・中央値を計算すると、2人以上世帯に比べ、大幅に数値が高くなっています。

次は、年収別の貯蓄額についての表です。

年収平均中央値対象数
収入なし43万円0万円26
300万円未満141万円20万円174
300~500万円未満329万円187万円178
500~750万円未満994万円558万円45
750~1000万円未満1352万円1250万円8
1000~1200万円未満1400万円1400万円2
1200万円以上1500万円1500万円1

こちらも母数は少ないため、参考程度に考えるべきですが500万円以上から貯蓄額が大きく上がっています。しかし、300万円未満の層では平均、中央値ともに2人以上世帯よりも額が少なく、二極化が進んでいることがわかります。

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どうやってお金を貯める?先取り貯金の額は?

ここからは、2人以上世帯・単身世帯別に具体的な金融資産の内容について、さらに預貯金を増やすために役立つ先取り貯金の具体的な額について紹介します。

金融資産のうち半分以上が預貯金を占めている

種類別金融商品保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)から、金融商品の内容について表にまとめてみました。

  2人以上世帯 単身世帯
金融資産保有額591327
預貯金(うち運用または将来の備え)261167
預貯金うち定期性預貯金10257
金銭信託53
生命保険13120
損害保険132
個人年金保険4010
債券59
株式6979
投資信託2322
財形貯蓄426
その他金融商品110

単位/万円

預貯金の額はどちらも全金融資産の約半分を占めています。一方、株式や投資信託では、2人以上世帯・単身世帯どちらもほぼ変わりません。単身世帯だからこそ、預貯金だけに頼らない、資産運用に積極的なイメージも浮かび上がります。

貯蓄したい人必見!先取り貯金をするための目安

しっかり貯蓄をしたいのであれば、先取り貯金の考え方が役立ちます。ここでは、2人以上世帯と単身世帯別に、給料のうちの何割を貯金しているかをまとめました。

 2人以上世帯単身世帯
対象数212302
5%未満7.50%7.90%
5~10%未満11.80%12.60%
10~15%未満29.70%17.20%
15~20%未満10.40%4.60%
20~25%未満12.70%10.90%
25~30%未満2.80%1.30%
30~35%未満5.20%8.60%
35%以上4.20%14.20%
貯蓄しなかった9.00%22.50%
無回答6.60%0.00%
平均13%16%

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和2年」によると、30歳代の単身世帯の平均16%、二人以上世帯の平均13%となっています。一見すると単身世帯は収入に対する貯蓄割合が高いようにも見えます。

しかし、単身世帯の22.5%は「貯蓄しなかった」と回答している点に注意しましょう。収入にもよりますが、まずは10%からでも貯蓄する癖をつけることが大切です。

30代は貯蓄や資産運用について考えるべき時期

30代の単身世帯貯蓄額平均値は327万円、中央値70万円、二人以上世帯貯蓄額平均は591万円、中央値400万円となっています。30代は結婚や出産、住宅購入、転職など人生のライフイベントが多い時期でもあり、支出の幅も広がる時期です。

子育て中など一時的に貯蓄が減る時期もあるかと思いますが、一度平均値・中央値を参考に、ご自身の生活を見直してみるのもよいでしょう。

貯蓄だけでなく、資産運用に目を向けることも必要です。

ただし、必要な貯蓄額は各家庭の事情や状況により異なります。一概に正しい貯蓄額といったものはありませんので、あくまで参考としてください。

文・柚月朋子

フリーランスとしての経験やポイント投資からスタートした経験を活かし、年間200本以上の記事を執筆・監修。投資初心者にわかりやすい記事執筆が目標。