本業やパートの他にも仕事がしたい。隙間時間を利用して在宅ワークで稼ぎたい。ここでは主婦の方や自由になる時間をお持ちの方向けに、特別なスキルや資格がなくても始めやすい人気の仕事を紹介します。
パソコンやスマホ1台でできる仕事(副業)をさがす

テレワークがすっかり普及したいま、スマホやパソコン1台でできる在宅ワークが人気を集めています。
在宅での副業のメリット
- 通勤・出社が不要
- スマホやパソコンが1台あればできる
- 空いた時間を使える
- 匿名性が高い
- 周囲に副業をしていると明かさなくても済む
- 仕事をする場所が自由(自宅以外でも可能)
- わずらわしい人間関係がない
では、在宅でできる仕事には何があるでしょう。今回、紹介するのは資格やプロとしてのスキル、経験がなくても始めることができるものに絞ってみました。どれも女性に人気のある仕事です。
- Webライター
- 文字起こし(テープ起こし)
- ブログ、その他SNSでのアフィリエイト
- せどり
- フリマアプリの出品(出品代行業)
この他にも、誰でも簡単にできる副業にはアンケートモニターやポイントサイトなどがあります。副業というよりも「ポイ活」「レシ活」ですが、スキマ時間で始められるのは大きなメリットと言えるでしょう。

まずは副業で月収1万円を目標に

「副業」と呼ぶからには毎月何万円かは稼ぎたいもの。会員登録制の副業を扱うサイトなどではよく「まったくの素人でしたが、はじめて3ヶ月で月収○万円に!」といった「体験者の声」が事例として紹介されています。そうした事例のなかには誘導目的の可能性が高いものもありますが、実際に何万円も稼いでいる人たちがいるのもまた事実です。
おすすめしたいのは無理をしないこと。最初に設定する目標額は月収1万円で十分です。控えめすぎる? いえ、たとえ1万円でも1年間続ければ12万円になります。12万円あればなにができるでしょう。
家族旅行、テレビやパソコンなど家電の買い替え、ちょっとしたリフォームやガーデニングの費用、電動アシスト自転車の購入、子供の習い事の月謝……用途はたくさんあります。もちろん、それを元手に暗号資産の積立投資などを始めるのもアリです。
目標額を低めに設定するのは他にも理由があります。
ゼロから始めることができるとはいえ、どんな仕事も最初のうちはこなすために努力が必要だからです。
パートやアルバイトだって、最初のうちは見習い期間、研修期間があります。まして在宅で、誰からの教えもないままにスタートするのであればひとつの仕事をするのに手間や時間がかかるのは当たり前。慣れないうちは時給換算すると数百円といったことが珍しくありません。むしろそれが当たり前です。もし目標額を高めに設定した場合、「これだったら、パートに出た方がいいかも……」と思い直すこともあるかもしれません。
しかし、最初から目標額が低めならば、時間がかかって割に合わなかったとしても達成するのはそう難しくはないはずです。ここで得られる達成感は、必ず次につながります。
そうやっていくうちに仕事に慣れてきて、気がつくと収入が上がっていた、ということになるはずです。

どんな副業が自分に合っているのか

仕事というのは、必ずしも自分のやりたいことができるとは限りません。就職活動で第一志望の会社に入れる人はごくわずか。運良く入社できたとしても、希望する部署に配属されるとは限りません。独立・開業するにしても、マーケティングは必須です。本業である以上はそれで食べていかねばなりません。自分がやりたいからといって需要がないことを始めたのでは事業として成り立ちません。
その点、副業はいい意味で気楽にできます。やるかやらないかは自分次第。どうせ始めるなら自分が好きなことに挑戦してみてください。
どの仕事にどんな人が向いているのか、それぞれの仕事の内容とともに見てみましょう。
Webライター
仕事はインターネット上の記事の執筆(ライティング)。初心者は1文字0.2円程度からの仕事が主流。
向いているのは、文章を書くのが好きな人や知的好奇心が旺盛な人、長時間パソコンに向かうのが苦痛でない人。経験を積んでプロレベルになれば高額の仕事がまわってきて、月10万~30万程度の報酬になることも。仕事によっては本名やペンネームのクレジット(署名)が入るので、報酬とは別の達成感が得られる。
文字起こし(テープ起こし)
インタビュー、ヒアリング、対談、講演、会議、パネルディスカッション等の音源を文字(テキスト)に起こす仕事。報酬は1分数十円からというものが中心。
知的好奇心が旺盛で集中力がある人、人の話を聞くのが好きな人、守秘義務を必ず守る自信のある人向き。慣れてきて複数の会社の仕事がこなせるようになれば月額2~20万円程度の収入が見込める。
ブログ・その他SNSでのアフィリエイト
自分でブログを開設して商品やサービスを紹介。その商品やサービスの広告(バナー)を掲載し、ブログを通して商品が購入された場合などに報酬(1円~)が入るシステム。
向いているのはブログを書くのが好きな人、新商品や新しいサービスに興味のある人。収入はブログの閲覧者数が少ないうちは0円の可能性も少なくない。全体としては半数以上が月収5000円以下で、3~4割が月収1万円以上。
月収1万円以上の人のうち約半分が月収10万円以上を稼いでいる。なかには毎月100万円以上という人。ただし、この域に達するには本業レベルの努力と時間、自己投資が必要。

せどり
ある商品を安く仕入れて高く売るという、商売の基本のような仕事。メルカリなどで商品を売った経験のある人などだと始めやすい。現金収入の他、例えば楽天で購入したものをアマゾンで同額(かそれに近い値)で販売、そこで得られる楽天ポイントを収入とする、などの方法がある。
パソコンでの作業の他に梱包や発送という作業がともなうので、小売業的な仕事が好きな人、得意な人、ネットショップを始めてみたい人、日々変わる商品の値段や在庫状況などをチェックするのが億劫でない人、家の中に商品の置き場がある人などにおすすめ。
月収は人それぞれ。例えば高額商品を取り扱って500円の利益が得られれば、20個で1万円になる。商品の仕入れや梱包資材の購入、送料などで多少の初期費用が必要。その他、中古品を扱う場合は警察に古物商許可の申請を行う。他の仕事に比べて手間がかかる反面、軌道に乗ると本業並かそれ以上の収入が得られる可能性がある。
フリマアプリの出品(出品代行業)
ネットオークションなどで商品を売りたい人に代わって出品を代行し、その手数料を報酬とする仕事。せどりと同じで小売業的な色合いが強いので、店舗での仕事の経験がある人やそういった仕事が好きな人、商品撮影などが好きな人向け。報酬は1商品100円程度~、または出品した商品の価格の10~50%。月収1~2万程度の人が多いが、なかには5万円以上という人もいる。
向いているのは普段からフリマ出品などをしている人、商品を画像やコピーで魅力的に見せることができる人。せどり同様、ネットでの物販のスキルが得られるので、将来のネットショップ開業の足がかりになる。
在宅でできる仕事(副業)の見つけ方

上記の仕事の求人情報はネット上に溢れています(それだけいまは副業が盛んということでしょう)。これらの情報には、初心者向けのものからプロ向けのものなどさまざまあります。初心者におすすめなのは、ランサーズやクラウドワークスなどの求人サイト。いまさら説明するまでもありませんが、これらのサイトには上記の仕事の他、多種多様な募集が掲載されています。
また、サイトによっては会員登録制をとっているところや、ちょっとしたトライアルが必要なところもあります。職種によりますが、初心者向けに有料の養成講座などもあったりします。なかには事前に登録費用や初期費用が必要と謳っているサイトもありますが、詐欺などの可能性があるので避けた方が無難でしょう。
それぞれの仕事にはメリットの他にデメリットや、注意すべき点などがあります。なかには稼ぐつもりが大損してしまったケースや、法律に触れてしまった、詐欺被害に遭ってしまったというケースもあります。始める前にそこだけは調べておいてください(検索すると、経験者の体験談などが見つかります)。
副業を始める前の注意点

最後に、今回紹介した仕事に向いていない人について説明します。
- 時間の管理が苦手な人
- 納期が守れない人
- 責任感の薄い人
どれも副業にかかわらず仕事をする上では大事なことですが、以上の傾向が強い人は仕事をくれる相手に迷惑をかけてしまうかもしれないので注意してください。それと、副業でも所得がある程度(20万円以上)の額に達すると確定申告が必要になることも覚えておいてください。

文・中野渡淳一
文筆業者。著書に『怪しいガイドブック~トラベルライター世界あちこち沈没記』『漫画家誕生 169人の漫画道』。この他「仲野ワタリ」名義で『海の上の美容室』「猫の神さま」シリーズ等小説作品多数。『moneyscience』では生活者目線及び最新トレンドの記事を中心に執筆。