・投資はやってみたいけど難しそう
・何に投資すればいいかわからない
・売買のタイミングがわからない
このような不安がある人は、ウェルスナビ(WealthNavi)を利用するのがおすすめです。ウェルスナビなら、ロボアドバイザーが自分に合った投資タイプをサポートしてくれるので、初心者でも安心して投資を始めることができます。本記事では、ウェルスナビの概要や、メリット・メリット、口座開設方法、利用の仕方などについて説明します。
ウェルスナビとは?
ウェルスナビは、2015年4月に創業したウェルスナビ株式会社が運営しているロボアドバイザーです。2016年7月に「WealthNavi」を正式リリース。着実に利用者や預かり資産額を増やし、2024年12月期時点で、運用者数が約31万7,000人、預かり資産は約6,345億円となっています。国内トップクラスを誇る投資一任型のロボアドサービスです。
ロボアドバイザーとは?
ウェルスナビの特徴を紹介する前に、まずはロボアドバイザーについて説明します。ロボアドバイザーとは、AI(人工知能)を活用した資産運用に関するアドバイスや運用サービスのことです。ロボアドバイザーを短縮して「ロボアド」と呼ばれることもあります。
資産運用や年齢、年収、好みなどに関する簡単な質問に答えると、回答内容やプロファイル(人物像)をもとに利用希望者のリスク許容度を計り、適切な資産配分ポートフォリオを提案してもらえる仕組みです。
大別すると「助言型」と「投資一任型」の2種のロボアドバイザーがあります。
・助言型のロボアドバイザー
質問への回答内容や、投資金額、目標金額に応じて資産配分のポートフォリオを診断、適した投資商品を提示してくれるタイプです。提示された投資商品のなかから投資家が自分で選択、購入、運用を行います。
・投資一任型のロボアドバイザー
最初の質問回答および口座開設手続き、入金さえ行えば、あとはすべておまかせできるタイプです。投資先選びから売買、運用、リバランスまですべてロボアドバイザーが自動的に行ってくれます。
ウェルスナビは投資一任型
ウェルスナビは、「投資一任型」のロボアドバイザーです。すべて自動で運用してくれることから、投資初心者はもちろん、仕事や子育てなどで忙しく時間がない人にも向いています。実際、ウェルスナビ利用者の約9割は働く世代。また、2024年6月30日時点の運用者のうち約3割に相当する約8万5,000人は投資初心者です。
ウェルスナビの特長
ここで、ウェルスナビの特長について確認しておきましょう。
すべておまかせで資産運用できる
ウェルスナビの最大の特長は、6つの質問に答えるだけで投資先選びから売買、運用、リバランスまですべておまかせで資産運用できることです。資産運用は、1990年にノーベル賞を受賞したハリー・マーコビッツ氏の「現代ポートフォリオ理論」に基づく金融アルゴリズムで行われています。高度な理論を応用させる資産運用は、かつては一部の富裕層や機関投資家だけのものとされてきました。
しかし、テクノロジーの力によって投資初心者でも使えるようにしたのがウェルスナビです。
「長期・積立・分散」により投資リスクを可能な限り軽減
資産運用でリスクを軽減させるために、最も有効とされるのが分散投資と長期運用です。ウェルスナビの資産運用は、分散投資かつ長期運用を基本としています。そのため、投資リスクを可能な限り軽減させることが可能です。例えば、ウェルスナビはETF(上場投資信託)を通じて世界約50ヵ国、1万1,000銘柄に分散投資をしています。
これらの豊富な投資対象から、投資家のリスク許容度に応じてポートフォリオ配分を行っているのです。また、自動積立投資はウェルスナビ利用者の約69%(2024年6月末時点)が行っています。定期的に一定金額分の金融商品を購入し続けるドルコスト平均法により、相場が変動しても長期的な視点では購入価格の平均値を下げることが可能です。
また、長期運用を行うことで複利効果を活かした資産増大を期待できます。
手ごろな金額から始められる
さまざまな投資対象に分散投資をしようとすると、通常多額の投資資金が必要です。しかし、ウェルスナビを利用すれば最低投資額は10万円、自動積立なら毎月1万円から始めることができます。まとまった資金が不要で、手ごろな金額から始められるのは魅力です。
手数料が明瞭
ウェルスナビの手数料は、預かり資産によって異なりますが、以下の2パターンのため、明瞭です。
・3,000万円以下:年率1.1%
・3,000万円を超える部分:年率0.55%
※(いずれも税込み:現金部分を除く)
上場投資信託(ETF)の購入・売却およびリバランスによる取引手数料、為替手数料が一切不要です。預かり資産に対する手数料を毎日日割りで計算し、1ヵ月分の合計額を翌月1日(休日の場合は翌営業日)に支払います。(1円未満は切り捨て)本来、ETF投資にかかる売買手数料や信託報酬などが不要で、複雑なコスト計算をしなくてよいのは助かりますね。
ウェルスナビの口座へ振込入金する場合の振込手数料は、投資家負担となりますが、振込手数料が0円となるクイック入金を利用する方法もあります。ウェルスナビ口座から銀行口座へ出金する場合は、手数料がかかりません。
優待プログラムや特典を受けられる
ウェルスナビでは、資産運用を長く続けるほどお得になる「長期割」を提供しています。これは、続けた期間と運用金額に応じ、6ヵ月ごとに手数料の割引が拡大するプログラムです。毎月1日時点の資産額(長期割判定額)が50万円以上あると、本来1%の手数料が0.01%ずつ割引されます。さらに、資産額(長期割判定額)が200万円以上になると、割引率は0.02%にアップ。
最大で0.9%(税込み0.99%)まで割引されます。手数料が少なくなることで、より効率的な資産形成が期待できるでしょう。
ウェルスナビで運用プランを診断してみよう
ウェルスナビが気になった人は、まず運用プランを診断してみるのがおすすめです。運用プランの診断は、次の6つの質問に答えるだけなので簡単です。
- 現在、何歳ですか?
- 年収はおおよそいくらですか?
- 金融資産はおおよそいくらですか?
- 毎月の積立額は?
- 資産運用の目的は?
- 株価が1ヵ月で20%下落したら?
引用:ウェルスナビHP
実は、口座開設するにあたり診断は必須ではありません。しかし、出てきた診断結果を確認することで資産運用に対する意識がより深められた利、資産運用の必要性を納得したりできるでしょう。診断は、無料で何度でも行えます。
ウェルスナビの口座開設の流れ
ウェルスナビで口座開設したい場合、申し込みから本人確認書類の提出まで、すべてオンラインで完結でき、最短3分程度と簡単です。次の手順で進めましょう。
メールアドレスを登録
ウェルスナビ公式サイト上にある「口座開設」ボタンをクリックし、ログインする際に使用するメールアドレスを入力。「ユーザー登録する」をクリックすると、確認のために認証コードを記載したメールが送られてきます。
認証コードとパスワードを入力
送られてきたメールに記載されている認証コードと、任意のパスワードを入力してユーザー登録します。パスワードは、ログイン時に使用するので、忘れないようにメモしておきましょう。なお、パスワードの設定は、「8文字以上、25文字以下」とし、「大文字、小文字、数字」をそれぞれに含む文字列でなければなりません。
認証コードとパスワードを入力した後は、 「登録する」ボタンをクリックします。
「お客様情報」の登録
表示された画面に従い、本人情報や投資経験、銀行口座などの情報を登録します。
ウェルスナビから出金する際の振込先金融機関の登録は、三井住友銀行、みずほ銀行、三菱UFJ銀行以外の金融機関の場合は「その他」にチェックし、枠内に金融機関名を入力します。例えば、横浜銀行であれば「横浜」と金融機関名のみ記載。一部入力すると候補が表示されるため、選択で入力時間を短縮できます。同様に、支店名や口座番号、口座名義なども入力しましょう。
なお、「お客様情報」画面は20分でセッションが切れてしまいます。入力途中でセッションが切れた場合は、再度ログインが必要になりますので注意しましょう。一通り入力した後は、「個人情報の取扱いについて」を確認するとともに、入力内容に間違いがないか確認しましょう。間違いがなければ「登録」ボタンをクリックします。
本人確認書類の提出
続いて、本人確認書類をアップロードします。提出する書類は「個人番号(マイナンバー)確認書類」と運転免許証などの「本人確認書類」です。個人番号カード(マイナンバーカード)を提出する場合には、他の本人確認書類は不要です。
本画面も20分でセッションが切れてしまうため、あらかじめ本人確認書類を手元に用意しておきましょう。「運転免許証」がない人は、代わりに「パスポート(※)」を使用することができます。また、「通知カード」の代わりに「マイナンバー(個人番号)記載された住民票の写し」を使用することも可能です。
ちなみに、本人確認書類の提出はパソコン、スマートフォンのどちらからでもできますが、ウェルスナビの場合、郵送で書類を提出することはできません。
※2020年2月4日以降に発行されたパスポートは利用できません。
規約等の同意と口座種類の選択
電子交付サービス約款や、取引約款など契約締結前交付書面を確認してチェックを入れましょう。その後、「特定口座(源泉徴収あり)」「特定口座(源泉徴収なし)」「一般口座」の3つから開設する口座の種類を選択します。「申し込む」ボタンをクリックすれば、口座開設申し込みは完了です。
「お申し込みを受け付けました」という画面表示と一緒に、簡易書留の配達日の選択を求められるため、「土日希望」「指定なし」から選びます。その後、登録したメールアドレスに申し込み完了のメールが送られてくるため、届いているか確認しておきましょう。
ウェルスナビは提携パートナーからも口座開設可能
ウェルスナビでは、公式サイトから申し込む以外に、提携パートナーからも口座開設ができます。ウェルスナビのロボアド自体は同じですが、利用する提携パートナーによって最低投資額や受けられる特典などが異なるため注意が必要です。普段利用している金融機関や、貯めているポイント・マイルなどによって提携パートナーを選ぶのもいいでしょう。
提携パートナーおよび各特典などを以下の表で、まとめて紹介します。
サービス名(提携パートナー) | 最低投資額 | 主な特典等 |
WealthNavi for 住信SBIネット銀行 | 10万円(積立は1万円~) | 資産評価額に応じて、住信SBIネット銀行の引出手数料と振込手数料の無料回数が増える |
WealthNavi for ソニー銀行 | 10万円(積立は1万円~) | 資産評価額に応じて、Sony Bank WALLETのキャッシュバック率や振込手数料等の優遇特典を受けられる |
WealthNavi for JAL | 10万円(積立は1万円~) | 資産運用の開始や資産評価額に応じて、JALマイルがたまる |
WealthNavi for ANA | 30万円(積立は1万円~) | 資産運用の開始や資産評価額に応じて、ANAマイルがたまる |
WealthNavi for TOKYU POINT | 10万円(積立は1万円~) | 資産運用の開始や資産評価額に応じて、TOKYU POINTがたまる |
WealthNavi for ODAKYU | 10万円(積立は1万円~) | 資産運用の開始や資産評価額に応じて、小田急ポイントがたまる |
WealthNavi for SBI証券 | 10万円(積立は1万円~) | SBI証券総合口座との間で直接、資金のやりとりができる |
WealthNavi for ネオモバ | 1万円(積立は5,000円~) | SBIネオモバイル証券の口座保有者向けのサービス |
WealthNavi for イオン銀行 | 10万円(積立は1万円~) | イオン銀行の口座保有者向け |
WealthNavi for auじぶん銀行 | 10万円(積立は1万円~) | auじぶん銀行の口座保有者向け |
WealthNavi for 横浜銀行 | 10万円(積立は1万円~) | 横浜銀行の口座保有者は振込手数料無料で証券口座への入金が可能 |
WealthNavi for 東京スター銀行 | 10万円(積立は1万円~) | 東京スター銀行の口座保有者向け |
WealthNavi for 東京海上日動 | 10万円(積立は1万円~) | 東京海上日動の確定拠出年金利用者向け |
WealthNavi for 三菱UFJ銀行 | 10万円(積立は1万円~) | 三菱UFJ銀行の口座保有者向け |
※表中の情報は2024年4月時点のものです。
出典:ウェルスナビHP
なお、先に手数料の長期割を紹介しましたが、提携パートナー(WealthNavi for○○)を利用する場合、長期割は適用されません。受けられる特典や継続的にかかる手数料などを総合的に判断し、口座開設先を選択するようにしましょう。
ウェルスナビで資産運用
繰り返しになりますが、ウェルスナビは投資一任型のロボアドバイザーサービスです。資産運用するためには、投資家のリスク許容度を図ることが必要となります。簡易書留の受領をウェルスナビが確認した後、登録したメールアドレスに受け取り確認完了メールが届きますので、早速ログインして「リスク許容度診断」を行いましょう。
診断内容は、先に紹介した無料診断(6つの質問)と同じですが、あらためてリスク許容度を設定しなければなりません。事前に無料診断を受けた人も再度実行しましょう。リスク許容度設定後、10万円以上の入金で資産運用がスタートするので、あとはおまかせできます。運用成果を楽しみに待ちましょう。
早速、ウェルスナビで口座開設してみよう
ウェルスナビは、投資先選びから売買、運用、リバランスまですべておまかせで資産運用してもらえる投資一任型のロボアドバイザーです。そのため、投資知識のない初心者や、忙しくて投資に時間を取れない人に向いています。ノーベル賞を受賞した「現代ポートフォリオ理論」に基づきリスク軽減や高い運用効果を期待できるでしょう。
「投資の必要性は感じるけれどなかなか実行できない」という人は、早速ウェルスナビで口座開設してみてはいかがでしょうか。
文・續恵美子(日本FP協会認定CFP(R))