資産運用

SBIネオトレード証券の口座開設方法と押さえておきたい特徴を徹底解説!

株式の取引を始めたい方が事前に確認しておきたい点があります。それは、「取引コストの低さ」と「使いやすさ」です。SBIグループの「SBIネオトレード証券」は、これら2つを兼ね備えた証券会社として注目されています。本稿では、SBIネオトレード証券の特徴やSBI証券との違い、口座開設方法について詳しく紹介します。

SBIネオトレード証券の特徴とは?

SBIネオトレード証券は、2020年にSBIグループの傘下となったネット専業の証券会社です。2020年12月までは、「株式会社ライブスター証券」という商号で営業していましたが、2024年1月に「株式会社SBIネオトレード証券」へ商号変更しました。1948年に更栄証券株式会社として法人設立し、何度も合併などを繰り返し現在に至っています。

SBIネオトレード証券は、現物取引手数料や信用取引手数料を業界最安値水準に設定しているのが特徴です。投資家から「コストをかけずに取引できる証券会社」としても注目されています。

SBIネオトレード証券とSBI証券の違いについて

SBIグループ内には、SBIネオトレード証券以外にもネット証券大手の「SBI証券」があります。具体的に、両社はどのような違いがあり、どのように使い分ければいいのかをわからない方も多いのはないでしょうか。ここからは、SBIネオトレード証券とSBI証券の特徴を一覧で簡単に解説します。

SBIネオトレード証券SBI証券
国内株式(現物)〇現物株取引手数料:50~880円(税込み)(約定ごとにかかるプランの場合)〇現物株取引手数料:55~1,070円(税込み)(約定ごとにかかるプランの場合)
国内株式(信用)〇信用株取引手数料:0円〇信用株取引手数料:99~385円(税込み)
PTS×
投資信託〇(10本)〇(2,676本)
NISA
外国株式×
国内外債券×
FX・eワラント・CFD(くりっく株365)×

※表内の数字は、2024年1月30日時点

※〇:取り扱いあり、×:取り扱いなし

SBIネオトレード証券では、国内株式の売買はできますが、外国株式は取り扱っていません。投資信託の数も10本とかなり少なめに絞っています。また、FXなども取引できません。ただし、国内株式(現物)の取引手数料はSBI証券よりも低めに設定されています。国内株式(信用)は、売買手数料が無料となっている点は、大きな魅力です。

一方、SBI証券では国内株式だけではなく、外国株式(9ヵ国)や豊富な投資信託の銘柄、FXなどの取り扱いがあります。そのため、幅広い金融商品の中から投資するものを選択したい投資家に向いている証券会社といえるでしょう。これらを踏まえると、SBIネオトレード証券とSBI証券は以下のように使い分けるのがおすすめです。

【SBIネオトレード証券】

  • 株式(現物・信用)投資に力を入れたい
  • 株式投資専用の口座を持っておきたい
  • 取引コストを下げたい

【SBI証券】

  • 多くの金融商品の中から選びたい
  • 投資信託を中心に取引したい
  • 大手ネット証券口座の口座を持っておきたい

SBIネオトレード証券の口座開設方法を解説

特徴をつかんだところで、SBIネオトレード証券の口座開設方法も押さえておきましょう。大まかには以下の4つの流れとなります。

  1. SBIネオトレード証券サイト内の口座開設フォームに必要事項を入力
  2. 本人確認書類、マイナンバー確認書類を提出
  3. 審査・口座開設完了
  4. 取引開始

では、順番に見ていきましょう。

1.SBIネオトレード証券サイト内の口座開設フォームに必要事項を入力

口座開設フォームに、以下の必要事項を入力します。

  • 氏名
  • 性別
  • 生年月日
  • 住所
  • 電話番号
  • 国籍
  • メールアドレス
  • 米国納税義務の確認・外国PEPsの確認
  • 職業
  • 世帯主から見た申込者の続柄
  • 内部者登録の要否
  • 出金先口座
  • 手数料プラン・特定口座について
  • 本年1月1日現在の住民票記載住所
  • 金融資産とその内容
  • 年収
  • 主な収入源
  • 投資目的・投資経験 など

年収や金融資産についての質問項目もありますので、確認できる資料を手元に置いて申し込みを始めることをおすすめします。入力が終わったら、確認後、送信してください。

2. 本人確認書類、マイナンバー確認書類を提出

本人確認書類と、マイナンバー確認書類の提出も必要です。使える書類と提出パターンも確認しましょう。

本人確認書類マイナンバー確認書類詳細
パターン1マイナンバーカード(個人番号カード)表面・裏面の提出で本人確認・マイナンバー確認完了
パターン2運転免許証(両面)運転経歴証明書パスポート(顔写真・所持人記載ページ)在留カード特別永住証明書マイナンバー通知カードマイナンバー記載の住民票本人確認書類1点、マイナンバー確認書類1点の提出が必要2020年2月4日以降に発行されたパスポートは所持人記載ページがないため利用不可

運転免許証などの顔写真付き本人確認書類を持っていない場合は、以下のいずれかのパターンの書類の提出が必要です。

【パターンA】

  • マイナンバー通知カード
  • 各種健康保険証
  • 住民票

【パターンB】

  • マイナンバー記載の住民票
  • 各種健康保険証

住民票や印鑑登録証明書などは、発行日から6ヵ月以内のものを提出しましょう。また、各種健康保険証の裏面には現住所(入力した住所)が記入してあることも確認してください。本人確認書類・マイナンバー確認書類の提出方法は、以下の4通りです。

  • アップロード
  • メール
  • 郵送
  • FAX

SBIネオトレード証券では、アップロードでの提出を推奨しています。

3.審査・口座開設完了

申込内容と提出書類に不備がなければ、審査・口座開設へと進みます。口座開設完了までの日数は、書類受領後、最短で3営業日程度、通常は1週間程度です。「ログインID等のご案内」が転送不要の簡易書留で郵送されます。

4. 取引開始

手元にログインIDが届いたら初期設定を行いましょう。SBIネオトレード証券サイトのログインボタンから設定画面に入り、「パスワード設定」ボタンからログインID入力、仮パスワード取得・確認へと進みます。同時に、登録メールアドレスへメールが届くため、メールに記載されたURLをクリックし、画面の指示に従ってください。

初期設定が終わった後は、入金手続きです。SBIネオトレード証券では、以下の2つの入金方法があります。

入金方法1:クイック入金

株式ログイン画面からログインし、「入出金」→「クイック入金」をクリック(タップ)してください。注意事項の確認・了承、および入金額・金融機関を入力すると、各金融機関のインターネットバンキングに遷移しますので、手続きを進めましょう。

入金方法2:一般入金

「お客様専用口座」にATMや金融機関の窓口から入金手続きを行ってください。お客様専用口座の確認方法は、「入出金」→「一般入金案内」をクリック(タップ)し、取引暗証番号を入力すると振込先銀行名や支店、口座番号などを確認できます。

入金が確認できたら取引を始められます。

SBIネオトレード証券で取引するメリットとは?

株式取引を行う方にとってSBIネオトレード証券は、非常にメリットが多い証券会社です。どのようなメリットがあるのか詳しくご紹介します。

取引コストが低い

SBIネオトレード証券の株式取引手数料は、業界最安水準に設定されています。1日の約定代金合計額で現物株式の取引手数料が決定する「定額プラン」の例で他社と比較してみましょう。

※取引手数料は、税込みです。

1日の約定代金合計額SBIネオトレード証券A社(26歳以上の契約者)B社
50万円以下0円0円550円
50万円超100万円以下0円1,100円550円
100万円超150万円以下880円2,200円2,750円
150万円超200万円以下1,100円2,200円2,750円
200万円超300万円以下1,540円3,300円2,750円
以降、100万円増加ごとに+295円+1,100円+2,750円(600万円までは5,500円)

SBIネオトレード証券が取引手数料をかなり低めに設定していることが理解できるのではないでしょうか。1日に何度も取引を繰り返す方にもおすすめです。

取引ツールが多い

株式投資を本格的に行いたい方のために、SBIネオトレード証券では取引ツールを6つ用意しています。特徴を簡単にご紹介します。

ツール名特徴
高機能DL版 NEOTRADE R株(現物・信用取引)取引、日経225先物・オプション取引のダウンロード版トレードツール板画面からの直接発注、チャート機能などのデータの出力も可能
AndroidアプリNEOTRADE S株式取引やNISA、先物オプション取引ができるアプリ画面のカスタマイズも可能で、お気に入り銘柄は最大2,000銘柄登録可能
iPhoneアプリNEOTRADE S
Webブラウザ版 NEOTRADE W初心者でも使いやすいツール株式(現物・信用)、日経225先物/オプション取引に対応
カブ版画面を自分の好みにカスタマイズして使いたい方向けのツール1つのパネル内に「4本値」「チャート」「気配」をすべて表示可能ランキング表示が分かりやすいのも特徴
株価ボード最大100銘柄の登録と分析が可能高機能チャートが搭載されているニュースも銘柄単位で抽出可能

これらのツールは、すべて無料で利用できます。

IPOの事前入金が不要

「IPO」とは、新規公開株式のことです。投資用語としては「新規上場のタイミングで一般投資家に幅広く売却する」という意味で使われています。IPO銘柄は、将来成長が期待できる銘柄を公募価格で手に入れられたり、上場直後の大幅な値上がりが期待できたりするため、人気が高い投資です。一般的に、IPO銘柄を手に入れるためには、抽選に申し込んで当選しなければなりません。

IPOの申し込みルールは、各証券会社で異なります。SBIネオトレード証券の場合、申込時の前受金が不要です。そのため、申込時に資金がなくても抽選に申し込みすることができます。当選後の入金でもかまいません。

※IPO申込時に口座開設は必要です。

また、取引実績や保有資産に応じて当選確率が変わってくる「ステージ制抽選」、申込者を平等に抽選する「平等抽選」の2通りで抽選を行っています。取引が増えるとそれだけ当選率が上がる点は、大きなメリットです。SBIネオトレード証券では、IPO銘柄をNISA口座で購入できるため、NISA口座を保有していれば売却時の利益を非課税とすることもできます。

SBIネオトレード証券で口座開設して取引コストを抑えよう!

SBIネオトレード証券は、株式売買委託手数料を業界最安水準に設定している証券会社です。さらに、無料で使える取引ツールも各種そろっています。そのため、株式投資に力を入れたい方におすすめの証券会社といえるでしょう。また、IPOの申し込みに前受金が不要な点も魅力的です。ネット専業の証券会社のため、口座開設に関する手続きもすべてネット上で完結できます。

株式専用で取引ができる証券会社を探している方、大手証券会社とは別にサブ口座を持っておきたいと考えている方は、ぜひ口座開設を検討してみてはいかがでしょうか。

文・田尻宏子

2級ファイナンシャル・プランニング技能士
証券外務員第一種資格保有
複数の金融機関での勤務後、2016年末から金融ライターに。生命保険、損害保険、株式投資、ローン、相続関連などの金融知識を分かりやすくお伝えいたします。