投資初心者に人気の「楽天証券」。本記事ではおすすめの理由とリアルな口コミ、楽天証券のメリット・デメリットから、口座開設の手順について開設しています。「楽天証券で開設する?やめた方がいい?」とお悩みの方必見です。
楽天証券について学ぼう【基本】
楽天証券は、1999年設立の「楽天グループネット証券会社」です。
投資家からの評価も高く、独自のアンケート結果によるとSBI証券に次ぐ2位にランクイン。公式サイトには「新規口座開設数4年連続No.1」「NISA口座開設数3年連続No.1」などの文字が並んでいます。楽天証券では、特に次の点が評価されています。
- 月々100円から投信積立ができるため、少額投資が可能
- 楽天ポイント投資制度がある
- 手数料がリーズナブル
- 初心者ガイド動画などもあり、初心者に親切
低水準の手数料は、特に高評価です。
超割コース(1回の取引金額で手数料が決定)
約定代金 | |
5万円まで | 55円 |
10万円 | 99円 |
20万円まで | 115円 |
50万円まで | 275円 |
100万円まで | 535円 |
150万円まで | 640円 |
3,000万円まで | 1,013円 |
3,000万円超 | 1,070円 |
楽天証券のリアル口コミ
次に楽天証券利用者からのリアルな口コミについて良い点・悪い点の両方を紹介します。
銘柄が豊富で無料有料共にアドバイスも充実。投資の種類も豊富。スマホ株アプリiSPEEDを使えば、日経新聞が無料で読めます。読みたいときだけ使えて便利です。
元々、楽天経済圏を活用していたため、迷わず開設。つみたてNISAの毎月33,333円をカード引き落としにしてポイントを貯め、さらに支払いに充てることでお得度アップ!
ポイントが使えるのは便利だけれど、複雑。期間限定ポイントも投資に使いたい。あと「楽天証券ポイントコース」「楽天スーパーポイントコース」は別物なので要注意。
ミニ株・単元株が買えない。そのため、SBI証券やLINE証券と使い分けしている。
楽天経済圏ユーザーにとっては、登録もスムーズで使いやすい、ポイントが貯められるといった点を高く評価する一方、コースの複雑化をデメリットとしてあげる声も。
特に「わかりにくい」と問題視されているのが「楽天証券ポイントコース」「楽天スーパーポイントコース」の違いです。下記の表にまとめてみました。
楽天証券ポイントコース | 楽天スーパーポイントコース | |
使い道 | ポイント投資 楽天証券でのポイント利用 JALマイルに交換 楽天スーパーポイントへの交換 | ポイント投資 楽天グループでの利用 提携店舗での利用 |
ポイント投資 | 投資信託 | 投資信託 国内現物株 バイナリーオプション |
SPU | 対象にならない | +1倍対象 |
有効期限 | 最長2年間 | 最後にポイントを獲得してから1年間 (新たに獲得することで自動延長) |
楽天証券のメリット
人気の楽天証券。ここからはメリットについて解説します。
楽天証券のメリットとして、口コミが多かったのが次の3点です。
- 取引手数料がリーズナブル
- 楽天ポイントを使って投資ができる
- 自動資産運用「楽ラップ」が使える
取引手数料がリーズナブル
楽天証券の国内株式手数料は、次の2種類です。
超割コース | いちにち定額コース |
・1回の取引金額で手数料が決定 ・手数料の1%分がポイントバック | 現物取引+信用取引の合算(1日の合計取引金額)で手数料が決定 |
超割コースの手数料は、国内最安値レベル。比較されることの多いSBI証券と同水準です。
1回の取引金額 | 楽天証券【超割コース】 | SBI証券【スタンダードプラン】 |
~5万円 | 55円 | 55円 |
~10万円 | 99円 | 99円 |
~20万円 | 115円 | 115円 |
~50万円 | 275円 | 275円 |
~100万円 | 535円 | 535円 |
~150万円 | 640円 | 640円 |
さらにかかった手数料の1%がポイントバックされる点もポイントです。
楽天ポイントを使って投資ができる
楽天証券の特徴のひとつに「楽天ポイント投資」があります。投資初心者にとっては、まず、投資そのもののハードルを感じるかもしれませんが、ポイント投資では、現金を使わずポイントだけで投資することも可能です。
現金との組み合わせなら100円から、ポイントは1ポイントから始められるため、「まずはお試しで」という人にもピッタリです。
投資のスタイルは、次の2種類。
- 通常注文
- 積立注文
初心者が始めるなら、「積立注文」がおすすめです。毎月設定した金額分を自動で注文してくれるため、“ほったらかし投資”ができますよ。
楽天ポイントを使った投資は、期間限定ポイントが使えない点がネックではあるものの、そもそも楽天ポイント自体貯めやすい制度です。
下記は、ポイントがもらえるサービスの一例です。
- 楽天市場でのショッピング
- 楽天トラベルの利用
- 楽天カード(クレジットカード)の利用
- 楽天モバイルの契約
- 楽天Edy、楽天ペイの利用
- 楽天ポイント加盟店での利用
日常の生活圏内でも、楽天ポイント加盟店は増加中。グルメ・飲食、暮らし、サービス、美容系など店舗のジャンルも幅広く、無理なくポイントを貯めることができます。
自動資産運用「楽ラップ」が使える
楽天証券では、ロボアドバイザー「楽ラップ」を利用することができます。
Q.ロボアドバイザーって何?
A.アドバイスや運用を行ってくれるサービスです。投資家の代わりにポートフォリオを提示してくれる「アドバイス型」と自動で買付まで行ってくれる「投資一任型」の2種類があります。
楽天証券の場合、16個の質問に答えるだけでOK。口座開設前でも、試すことができます。下記は、自動で作成してくれたポートフォリオです。
診断によると、私の積極度は5段階中下から2つ目。
- 日本&世界の債券の投資比率を半分程度→資産の保全
- 日本&世界の株式やREITに投資→資産の成長
と、投資の方針に関するコメントも表示されるため、とても参考になりました。また、不安定な相場の際にリスクを軽減する「DCR機能」があるのも、楽天証券「楽ラップ」の特徴です。リスクを軽減するか、リスクを受け入れリターンを増やすかなどの詳細は、自分で設定することも可能です。
また、2024年8月時点での「楽ラップ」を使った最低投資金額は1万円です。以前は10万円でしたから、かなり始めやすくなりました。
楽天証券のデメリット
次に楽天証券のデメリットについて解説します。「楽天証券はやめた方がいい」という声を挙げている人の多くは、デメリットを問題視している人だと考えて良いでしょう。
主なデメリットは次の通りです。
- IPOの取扱銘柄数が少なめ
- ミニ株(単元未満株)の取り扱いがない
- 楽天ポイント投資は、期間限定ポイントが使えない
IPOの取扱銘柄数が少なめ
IPOとは、「新規公開株式(Initial Public Offering)」を意味する言葉です。初めて上場する会社が発行・売り出す株式のことをいいます。
利益を得られる可能性が高いIPOですが、投資家が手に入れる株式数には限りがあります。そのため、抽選によって配分されることが一般的です。
楽天証券とSBI証券のIPO取扱銘柄数は、次の通りです。
楽天証券 | SBI証券 | |
2024年 | 74件 | 122件 |
2020年 | 38件 | 85件 |
銘柄数は増加傾向にあるものの、SBI証券との差はかなり大きいことがわかります。
ただ、楽天証券は「完全平等抽選」です。資金力に自信のない個人投資家でも、購入できる可能性がある点はメリットと言えるでしょう。
ミニ株(単元未満株)の取り扱いがない
2018年10月1日、銘柄ごとの可能な売買単位(1単元)が100株に統一されました。基本的には、この単位に基づく購入が必要です。ただ、証券会社によっては、1株から購入可能な「単元未満株」、1単元の1/10の単位(10株)から購入できる「ミニ株」が導入されています。
ただ、楽天証券ではミニ株・単元未満株共に取扱いがありません。どうしてもミニ株・単元未満株を取引したいのであれば、SBI証券やLINE証券など別の証券会社を探しましょう。
証券会社名 | ミニ株名 | 手数料 | 最低手数料 |
SBI証券 | S株 | 約定代金の0.55% | 55円 |
LINE証券 | いちかぶ | 無料(※) | 1円 |
※取引コストとして、基準価格にスプレッド(差額)を乗せる方式
日中0.2%〜1.0%、昼休み・夜間1.0%
Q.ミニ株が買えないなら、楽天証券での少額投資は諦めた方がいい?
A.いいえ、少額投資とはミニ株(単元未満株)だけを指す言葉ではありません。ポイント投資や積立投資も、少額投資の手段です。また、1単元10万円以下で購入できる株もありますよ。
楽天ポイント投資は、期間限定ポイントが使えない
気軽に始められるポイント投資ですが、投資に使えるのは通常ポイントだけです。キャンペーンで付与された「期間限定ポイント」や他のサイトから交換した楽天ポイントは使用することができません。もちろん有効期限切れのポイントも使えません。
またポイントの使用には、上限があります。かなり余裕を持って設定されているため、よほどのことがない限り上限に達することはないと思われます。
ダイヤモンド会員以外 | ダイヤモンド会員 | |
スポット購入(1注文あたり) | 30,000ポイント | 500,000ポイント |
積立注文(1日あたり) | 30,000ポイント | 500,000ポイント |
1カ月あたりの上限 | 100,000ポイント | 500,000ポイント |
ポイント投資は、“ポイントを使って投資ができる”点に注目したいもの。デメリットとしては、それほど大きいものとは言えないでしょう。
楽天証券の口座開設方法
楽天証券で口座を開設する手順は次の通りです。
- 楽天証券のサイトにアクセス
- 「いますぐ口座開設」を選択
- 「楽天会員の方」「楽天会員ではない方」の項目から当てはまる方を選ぶ
- メールアドレスを入力
- 登録したアドレスに記載されているURLから手続きを開始
続いて本人確認を行います。運転免許証またはマイナンバーカードをお持ちの場合は、スマホから画像をアップロードすれば完了です。
運転免許証、マイナンバーカードの両方とも持っていない場合は、次の書類で代用可能です。
- 健康保険証
- パスポート
- 住民票の写し・印鑑登録証明書
- 住民基本台帳カード
- 在留カード・特別永住者証明書
最後は基本情報の入力です。ここからは画面に従い進んでいきます。
- お客様情報(名前、生年月日、性別、住所、電話番号)
- 口座種別の選択
- 追加サービスの選択
入力内容を確認し、重要書類に同意をすれば手続き完了です。審査結果を待ちましょう。
投資初心者の楽天証券よくある質問
Q.楽天証券は一体どうやって儲けてる?
A.一般的に証券会社の収入のメインは投資家が支払う「手数料」です。楽天証券をはじめとしたネット証券の場合、店舗維持の費用等は不要なことからコスト削減も可能です。その上で、信用取引の金利、貸株料などを収入源としているケースが多いとされています。
Q.楽天ポイント投資のデメリットは?
A.ポイントには限りがあるため、ポイント数が足りなければ思い通りに投資できないことは、デメリットと言えるでしょう。ただ、現金と合わせて投資することで問題は解決できると思われます。
Q.楽天カードと楽天銀行どちらを先に作る?
A.おすすめは同時申し込みです。通年で楽天カード入会と同時に楽天銀行口座開設&入金でもれなく1,000ポイントプレゼントのキャンペーンが実施されています。楽天証券口座+楽天銀行口座の同時開設によるキャンペーンもチェックしておきましょう。
まとめ:投資初心者向きの楽天証券で口座開設しよう
楽天証券の基本について最後にもう一度おさらいしておきましょう。
- 手数料がリーズナブル
- 投資に楽天ポイントが使える
- 自動資産運用「楽ラップ」あり
- 楽天経済圏ユーザー向き
- ミニ株(単元未満株)の取扱がない点に注意
- IPO取扱数、外国株は、他の証券会社と比べやや劣る
楽天証券もデメリットはあるものの、メリットの方が大きく、特に初心者には使いやすい証券会社だと思われます。証券会社の口座開設は1社に絞る必要はありません。複数開設し、使いながら自分に合った証券会社を見つけていくことをおすすめします。
文・柚月朋子
フリーランスとしての経験やポイント投資からスタートした経験を活かし、年間200本以上の記事を執筆・監修。投資初心者にわかりやすい記事執筆が目標。