PayPayの「あなたのまちを応援プロジェクト」をご存知でしょうか。対象店舗で食事や買物をすれば10~40%程度のPayPayポイントが還元(付与)されるというたいへんお得な自治体応援キャンペーンです。
PayPay「あなたのまちを応援プロジェクト」とは?
超PayPay祭、超ペイペイジャンボなどの大型キャンペーンで利用者にワクワク感を与えてくれているPayPayですが、実は独自施策のほかに全国の自治体(主に市町村)と協力したキャンペーンも行っています。それが「あなたのまちを応援プロジェクト」です。
2020年7月からスタートとした「あなたのまちを応援プロジェクト」は、新型コロナウイルス感染症で打撃を受けた地域経済を盛り上げるために、PayPayと地方自治体が連携して「PayPay」の決済プラットフォームを活用したキャンペーンを実施していこうというものです。この2年間ですでに全国の多くの自治体が参加しているので、ご存知の方も少なくないでしょう(この記事を執筆時点の2024年11月は全国65の自治体が開催中です)。
PayPayが利用できるのは日本全国で374万ヶ所(2024年6月時点)。小型店舗から大型チェーン店、タクシーなど、町のいたる場所で利用できる点が魅力です。
キャンペーンを開催する自治体側にとっては、PayPayを利用することで独自の商品券や地域振興券などを作る手間や予算がはぶけるというメリットがあります。また利用する側もそうした商品券などを特定の場所に購入しに行く必要がなく、PayPayアプリさえダウンロードしていれば、すぐにその場で仕えるというメリットがあります。
PayPayでは『このキャンペーンを機会にキャッシュレス決済が普及することにより、「新しい生活様式」の定着にもつながります』と謳っています。
PayPayポイントの付与は最大10~40%
キャンペーンの内容は自治体によって違いがありますが、目玉となっているのは高いポイント付与(還元)率です。
付与率は最大10~30%。10%は少ない方で、大半の自治体は20~30%のポイント付与を行っています。自治体(愛媛県など)によってはマイナポイントとの連携で最大40%の付与を行っているところもあります。
最大20%の自治体であれば、1,000円の買物をすれば200円分のPayPayポイントが付与されます。5,000円の買物の場合は1,000円が戻ってくる計算になります。
ただし、このキャンペーンでは「1回あたりの付与上限」と「期間あたりの付与上限」が設定されています。
例えば、2024年11月にキャンペーンを実施した岡山市の場合、付与は最大20%、1回あたりの付与上限は1,000ポイントまでとなっています。
つまり5,000円までの買物や食事の場合は最大20%の付与を受けられますが、5,000円以上の場合はいくら支払ってもポイントの付与は1,000ポイントどまり。1万円の買物をした場合、還元率は10%(1,000円分)となります。
また、この「1回あたりの付与上限」と「期間あたりの付与上限」は自治体によって違いがあります。上記の岡山市の場合は付与上限は1回あたり1,000ポイント、期間あたりの付与上限は4,000ポイントとなっています。
キャンペーン期間は1ヶ月程度の自治体が多く、なかには連続2~3ヶ月実施したり、当初の予定を延長している自治体もあります。一度は終了した自治体でも、第2弾、第3弾と銘打ってキャンペーンを再開している市町村もあります。
ポイント付与の対象、利用方法は?
基本的に対象となるのはPayPayによる支払いのみです。細かく分けると、以下の支払い方法を選択することで付与が受けられます。
- PayPayあと払い
- PayPay(旧Yahoo! JAPANカードを含む)
- PayPay残高
- PayPayあと払い(一括のみ)
※オンラインショップでの支払い、自動販売機、券売機での支払い、他社アプリ、LINE Pay・Alipayなどを介しての支払いはキャンペーン対象外。
とにかく、対象店となっているリアルの店舗に行き、PayPayで支払えばポイントが付与される。そう考えておくといいでしょう。
対象となる店舗は、これも自治体によって基準に違いがありますが、PayPayでの支払いが可能で、かつその自治体が対象店舗に指定した店舗となっています。対象店舗かどうかは、その店舗にキャンペーンを告知するポスターが貼ってあるかどうかで判断するといいでしょう。ポスターが見当たらない場合は直接お店の人に訊いてみるのがベストです。
ほとんどの自治体はホームページのキャンペーンページなどに対象店舗のリストを掲載しています。自分の家の近所や訪問先で、どのお店がキャンペーンに参加しているのか、事前に調べておくといいでしょう。
自治体ごとのキャンペーン内容
正月やクリスマスを控え、年末商戦が始まる12月は店舗にとっては書き入れ時。一般の人たちも買物や外食の機会が増えます。
12月にキャンペーンをスタートする自治体は54、すでに開催中で12月も継続して実施する自治体は28あるので、全国で80以上の自治体が12月にキャンペーンを行う予定となっています(2024年11月23日現在)。
12月に行われるキャンペーンの一例を見てみましょう。
(北海道上富良野町)
実施期間 2024年12月1日(木)~2024年1月31日(火)
付与率:最大20%
1回あたりの付与上限:1,000ポイント
期間中の付与上限:5,000ポイント
(東京都足立区)
実施期間 2024年11月14日(月)~12月31日(土)
付与率:最大30%
1回あたりの付与上限:3,000ポイント
期間中の付与上限:20,000ポイント
(神奈川県茅ヶ崎市)
実施期間 2024年12月1日(木)~12月31日(土)
付与率:最大30%
1回あたりの付与上限:3,000ポイント
期間中の付与上限:10,000ポイント
(滋賀県彦根市)
実施期間 2024年12月1日(木)~12月31日(土)
付与率:最大25%
1回あたりの付与上限:3,000ポイント
期間中の付与上限:10,000ポイント
(徳島県徳島市)
実施期間 2024年12月15日(木)~2024年1月15日(日)
付与率:最大20%
1回あたりの付与上限:1,000ポイント
期間中の付与上限:5,000ポイント
他にもキャンペーンを開催する自治体はたくさんあります。詳しくはPayPayのキャンペーンページをご覧ください。
住民にはもちろん、旅行でその自治体を訪れた人にとっても嬉しいPayPayの「あなたのまちを応援プロジェクト」。全国旅行支援を使ってお得に旅をするだけでなく、行った先でキャンペーンが開催していれば、なおお得です。旅行の計画を立てる際は、目的地や滞在先でキャンペーンが行われているかどうか、一度確認してみることをおすすめします。
詳しくはこちら。
文・中野渡淳一
文筆業者。著書に『怪しいガイドブック~トラベルライター世界あちこち沈没記』『漫画家誕生 169人の漫画道』。この他「仲野ワタリ」名義で『海の上の美容室』「猫の神さま」シリーズ等小説作品多数。『moneyscience』では生活者目線で最新トレンドの記事を中心に執筆。