広島県に本社を置くマツダ株式会社。1920年に設立された日本の自動車メーカーです。2021〜2024年の売上高ランキングでは、トヨタ、ホンダ、日産、スズキに次ぐ5位です。本記事では、ボーナスや年収、新入社員の初任給や福利厚生など働き方にまつわる情報を解説します。
平均年収637万円のマツダ!従業員のデータをチェック
マツダの有価証券報告書(2024年3月・第156期)によりますと、従業員数等のデータは次の通りです。平均年収は約637万円です。
- 従業員数: 22,652人
- 平均年齢: 41.8歳
- 平均勤続年数: 16.6年
- 平均年間給与:6,375,000円
令和2年度の国税庁民間給与実態統計調査による正規雇用の平均年収は、496 万円(男性 550 万円、女性 384 万円)のため、平均よりも100万円以上高いことがわかります。
次に他の自動車メーカーとマツダのデータを比較してみます。
マツダ | 日産自動車 | 本田技研工業 | トヨタ自動車 | |
年間給与 | 637万円 | 811万円 | 778万円 | 857万円 |
平均年齢 | 41.8歳 | 41.9歳 | 44.7歳 | 40.4歳 |
平均勤続年数 | 16.6年 | 16.5年 | 22.2年 | 16.4年 |
トップのトヨタ自動車と比較した場合、年収は220万円近く差があります。これは、売上高の差や、全世界への販売台数の差などが給与にも表れていると考えられます。
ただ、上記はあくまで平均給与です。職種によっても差があるため、参考程度に留めておいてください。
また、2024年度のマツダのボーナス支給は、5ヵ月分です。2年ぶりに純損益が黒字転換したことが、ボーナスにも表れています。
マツダの新卒初任給は?福利厚生は?
マツダの初任給(2020年度実績)は、学歴により異なります。技術系、事務系に分かれて募集が行われていますが、初任給は同一です。
- 大学院(博士):月給)264,500円
- 大学院(修士):月給233,000円
- 大学:月給211,000円
- 高専(専攻科):月給211,000円
- 高専:月給185,000円
- 短大:月給179,000円
- 専修:月給179,000円
主な福利厚生は次の通りです。
- 社宅(防府地区のみ)
- 寮
- 選択型福利厚生制度「マツダフレックスベネフィット」
- 車両購入時割引制度
- 車両購入融資制度
- 社員持株制度
- 総合体育館
- 財形貯蓄制度
- 共済会(互助)
マツダの福利厚生には、住宅手当が含まれていません。ただ、「公共交通機関利用」「通勤に1時間以上かかる」の条件を満たした場合は、独身寮に入居できます。入寮期間は4年9ヶ月(高専本科卒の場合、6年9ヶ月)と決められていますが、まだ給与が少ない若手にとっては嬉しい制度と言えるでしょう。
バス・トイレは共同ですが、部屋は個室のため、プライバシーも守ることができます。
また2018年度の実績では、有給取得率89%、平均取得日数17.1日との記載があり、働きやすい環境があることがわかります。
マツダの期間従業員の年収は?賞与はある?
マツダの期間従業員の基本賃金は、次のように定められています。
基本賃金(日給) | |
~6ヵ月 | 9,350円 |
~1年 | 9,740円 |
~2年 | 10,340円 |
~2年11ヵ月 | 10,960円 |
働く期間が長くなればなるほど、基本賃金が高くなる仕組みです。これは従業員のモチベーションアップにもつながりますね。
ただ、スタート時の基本賃金が10,000円以下のため、他の自動車メーカーと比較すると、やや見劣りするかもしれません。しかし、さまざまな手当が充実しているのもマツダの期間従業員の特徴です。
契約期間中の出勤が100%の場合、契約満了後に「満了慰労金」が支給されます。期間従業員にはボーナス(賞与)の支給はありませんが、ある程度まとまった金額が半年ごとに入るのは嬉しいものです。
満了慰労金 | |
~6ヵ月 | 131,550円 |
~1年 | 137,100円 |
〜1年6ヵ月 | 145,650円 |
~2年 | 145,650円 |
~2年6ヵ月 | 154,350円 |
~2年11ヵ月 | 154,350円 |
さらに勤務成績が特に優秀な人には、上記金額の20%増額分が支給されます。
ほかにも、条件に応じて次のような手当が支給されます。
- 支度金:200,000円
- 皆勤手当:20,000円/月
- 夏季・冬季特別手当:30,000円/回
- 夏季・冬季特別手当加算金
- 更新手当:50,000円/回
- 特殊作業手当
- 呼出手当:500円/回
上記のさまざまな手当を含んだ金額とはなりますが、マツダの期間工は、1年目から年収430万程度稼ぐことが可能です。また週休2日制(土日)であることや、年末年始と5月上旬、8月中旬に連休が取得できることも、プライベートと仕事の両立が可能だと考えられる点です。
もちろん、社会保険(健康保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険、介護保険(40歳以上)にも加入できます。会社と折半になるため、個人負担は少なくなります。
マツダは期間従業員から正社員になりやすい?
マツダの正社員登用制度は、各契約期間につき1回受験ができます。2024年度には58%の登用実績があるため、およそ2人に1人は合格している計算です。試験内容は、面接と筆記試験です。
期間従業員としての働き方は、最長2年11ヵ月までしか続けることができません。もちろん、マツダ→トヨタ自動車→ホンダ→日産→スバルなどと、さまざまな自動車メーカーを転々とする働き方をすることも可能です。
しかしスキルが身につきにくい、時給アップのメリットを受けにくい、タイミングが悪ければ無職の期間が生まれてしまうといったデメリットもあります。
マツダは他の自動車メーカーのように正社員登用数を公開していないため、「合格しにくいのでは」「難しいのでは」といった憶測が飛び交いやすいです。しかし、データとして2人に1人が合格していることから、実際にマツダで働き、社風や環境が自分に合うと感じたら、正社員登用試験を受けてみることをおすすめします。
マツダの期間従業員(期間工)の応募方法は?
マツダの場合、公式サイトの「WEB応募フォーム」「郵送」「メール」の3種類から応募方法を選ぶことができます。WEB応募フォームを利用すると、別途履歴書を送る必要がないため、とても便利です。履歴書を履歴する場合、書き間違った場合の書き直しはかなりの手間ですが応募フォームなら、そのような心配も不要です。
主な入力内容は
- 氏名
- 住所
- 連絡先
- 学歴
- 職歴
- 免許・資格
- 志望動機
- 通勤時間
- 扶養家族
- 配偶者の有無
- 希望勤務地(最終的には会社が決定)
など、基本的に履歴書と同じ記載内容です。郵送やメールの場合、履歴書を送る必要があります。
マツダのボーナス・働き方に関するよくある質問
Q.マツダのボーナスは何ヶ月分?
A.マツダのボーナス支給月は7月、12月です。2024年度は平均5ヵ月分が支給されています。
Q.マツダ期間工の給与支給日は?
A.前月11日から当月10日締め、当月25日払いです。たとえば、10月11日〜11月10日分が、11月25日に支払われるイメージです。
Q.アイシンのボーナスは何ヶ月分?
A.自動車部品を製造するメーカー、アイシンでは平均して約5ヵ月分のボーナスが支給されています。
文・柚月朋子
フリーランスとしての経験やポイント投資からスタートした経験を活かし、年間200本以上の記事を執筆・監修。投資初心者にわかりやすい記事執筆が目標。