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40代の平均貯蓄額は?貯金なしが30%以上ってホント?

40代を迎え、自分の貯金額が平均と比べてどうなのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。貯金なしの40代がいる一方、着実に貯めている40代もいます。ここでは、独身・既婚者、両者の一般家庭の平均貯蓄額について見ていきましょう。

40代の平均貯蓄額は1012万円、貯蓄ゼロが13.5%!

金融広報中央委員会発表の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」によりますと、40代世帯主の平均貯蓄額は1,012万円、中央値は520万円です。

中央値とは、データを多い順または少ない順に並び替えた際のちょうど真ん中に当てはまる数字です。特定の層が数字を押し上げたり引き下げたりすることがないため、より現実に基づくデータが出やすいといわれています。

30代に比べ平均貯蓄額と中央値の両方が高くなっている一方、貯蓄ゼロの世帯が13.5%と高い傾向にあります。

下記に、金融資産の保有額平均と中央値をまとめました。

 平均中央値
収入なし888万円441万円
300万円未満907万円300万円
300~500万円未満1,079万円420万円
500~750万円未満1,342万円720万円
750~1,000万円未満2,032万円1,300万円
1,000~1,200万円未満2,386万円1,500万円
1,200万円以上4,592万円2,745万円

※無回答を除く

【男女別】40代単身世帯の平均収入・金融資産の平均は?

それでは独身男性、独身女性の場合の金融資産はどうでしょうか。性別ごとの収入・金融資産残高・金融負債残高を見ていきましょう。

40歳代独身男性(単身世帯)

収入491.7万円
金融資産残高864.6万円
金融負債残高426.7万円

40歳代独身女性(単身世帯)

収入399.4 万円
金融資産残高799,7万円
金融負債残高446.2万円

出典:総務省統計局「2019年全国家計構造調査」

しかし、40代ひとり暮らしの場合、金融資産を持っていない人の割合はなんと35.5%!計算上、3人に1人が貯蓄ゼロの事実があります。

下記に、単身世帯の年収別・金融資産の保有額平均と中央値をまとめました。

 平均中央値
収入なし335万円0万円
300万円未満472万円20万円
300~500万円未満690万円145万円
500~750万円未満1,614万円562万円
750~1,000万円未満1,954万円1,310万円
1,000~1,200万円未満1,542万円1,201万円
1,200万円以上5,209万円1,330万円

※無回答を除く

収入が増えるにつれ貯蓄額も増える傾向にあります。しかし、収入が増えても貯蓄ゼロという人も少なくはありません。

40代・貯蓄ゼロを脱出するためにやるべきこと3つ

若さと勢いで乗り越えてきた20代、30代が終わり40代を迎えると、自分や家族の健康に関する悩みも生まれる時期です。転職、失業など大きな変化に伴い、ある程度のまとまったお金が必要になることも。老後資産を貯めるのであれば、一刻も早い準備が必要です。

40代貯蓄ゼロの方が、今からでもできる金融資産の構築について見ていきましょう。

自分の収入・支出を把握する

資産を増やす前に、まずは自分の収入を把握しましょう。「当たり前のこと」と思われるかもしれませんが、当たり前のことができていない方も多いものです。

収入と毎月の固定費、年に数回の支出(税金の支払いや車検など)を洗い出し、月にいくらなら貯蓄が可能かを考えましょう。

収入自体が少なく、貯蓄に回すと日常生活が立ち行かないといった場合は、転職、副業など収入を増やすことの検討も必要です。

まずは手取り月収3ヵ月分を目標に

「なんとなく貯める」では、モチベーションが続きにくいものです。目標金額は自由ですが、仮に病気やケガなどで働けなくなったときの生活費を貯めるのであれば「手取り月収3ヵ月分」を目安にするとよいでしょう。

もちろん「老後の生活費」「住宅ローン資金」など、個々の目標を決めても構いません。

40代独身の貯蓄割合平均は13%、二人以上世帯は11%となっています。

まずは毎月の収入から10%の貯蓄を目指しましょう。実家住まいであり家賃が必要ない場合は、もう少し増やしてもいいでしょう。

先取り貯蓄で貯蓄習慣をつくろう

貯蓄が苦手な人の多くは、「収入―支出=残りを貯蓄」といったパターンに陥りがちです。

ここでやるべきことは「収入―先取り貯蓄=支出」に変えること。先取り貯蓄には、貯蓄専用口座を持ちましょう。「つい引き出してしまった」といった状況を防ぐことができ、貯蓄習慣をつくることができますよ。

同じ40代でも必要な貯蓄額は違う!自分に合った貯蓄を

金融資産は「預貯金」「生命保険」「株式」「資産運用」など、さまざまな方法があり、多くの金融資産を持つ人ほどマネーリテラシーが高く、バランスの良い資産を維持している傾向にあります。

今回は40代の方の金融資産、平均貯蓄額、中央値についてお伝えしました。貯蓄ゼロの方は、まずは自分の収入・支出に向き合うことから始め、貯蓄習慣がある方は、新たに資産運用や株式など大切な資産を増やす方法について学ぶのもよいでしょう。

各家庭の状況により、同じ40代でも必要な貯蓄額は異なります。自分のライフプランと合わせて、一度見直してみることをおすすめします。

文・柚月朋子

フリーランスとしての経験やポイント投資からスタートした経験を活かし、年間200本以上の記事を執筆・監修。投資初心者にわかりやすい記事執筆が目標。