「投資を始めたい」「投資に興味が出てきた」という人が増えています。しかし、投資の本はどれも難しいと勉強する前に諦めていませんか。本記事では、初心者向けの人気おすすめ本についてわかりやすく紹介しています。気になった本を数冊選び、ぜひ実際に読んでみてください。
基本をおさえたい人におすすめの本
最初に、投資を始める前に「お金の基本」「資産とは?」「長期投資って何?」といった基礎中の基礎を押さえたい人向けのおすすめ本を紹介します。
いくら知識を増やし投資を始めようとしても、基本の用語の意味がわからない状態では、資産を増やすことは難しいでしょう。また、初心者といってもレベルはさまざまなため、あらかじめ中を立ち読みし、確認することをおすすめします。
今さら聞けない投資の超基本
「今さら聞けない投資の超基本」は、ライフプランを切り口にして投資に関する情報を紹介している本です。「iDeCo(イデコ)」や「NISA」のような制度から、株式・債券・投資信託・FX・金・不動産など、さまざまな商品について学ぶことができます。
ライフプランとそれに合わせた具体的な商品から、証券口座の解説の方法まで網羅されているため、内容が頭に入りやすいでしょう。投資に関する知識が全くない初心者でも、実際に取引にこぎつけることができる入門書です。
ただしタイトル通り、本当に“超基本的”な内容に留まっているため「一から基本を学びたい」人向けです。すでにある程度知識のある初心者には少し物足りないかもしれません。
貯金すらまともにできていませんが この先ずっとお金に困らない方法を教えてください!
「貯金すらまともにできていませんが この先ずっとお金に困らない方法を教えてください!」は、YouTubeでも人気の高い税理士が手掛けた本です。一見難しそうな投資信託や積立NISAの解説も、漫画などを用いてかなりわかりやすく紹介されています。
本書の漫画を担当している漫画家の若林杏樹さんが、実際に証券口座を開設するなど、体験談を交えての話なので初心者もとっつきやすい内容になっています。真面目なお金の話の中に入っている、著者と若林さんのコントのような面白さは必見!楽しく読みながら学べるのもポイントです。
難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!
「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」は、投資やFXを始める前に読むのがおすすめの本です。初心者に分かりやすい文体で書かれており、お金を安全に持っておく、ちょっとリスクをとって運用する、お金を使うなど、様々な切り口でお金全般について解説しています。
年金と確定拠出年金(iDeCo)など、「よく耳にする言葉だけれど結局何のことかわからない!」と普段自分が感じていることも解決するかもしれません。まずは、自分に合ったお金の運用術を見つけたい方の手助けになる1冊です。
株式投資を始める人におすすめの本
ここからは、株式投資にチャレンジしたい人向けのおすすめ本を紹介します。
選んだポイントは、次の3点です。
- 「株=難しい」と思う人はマンガから始めると理解しやすい
- まずは株の基本を知る
- 基本を抑えてから実践の本を読む
「基本知識は実践に役立たない」という人もいますが、何より基本が大切。基本を理解した上で、実践向けの本やブログを参考にすることをおすすめします。
マンガでわかる最強の株入門
「マンガでわかる最強の株入門」は、初心者が株について学ぶのにうってつけの本です。漫画形式で丁寧に株について説明されているのでわかりやすく、読みやすいと評価が高いです!登場する主人公は「億り人」を目指す株初心者。これから投資を始める、初心者の自分を重ね合わせることで内容が頭に入ってきやすいというメリットがあります。
株式の基本的な知識から信用取引まで幅広く解説されており、漫画とは別に解説も収録。一回読んだだけでは、理解が難しい箇所も、繰り返し読むことで自然と株の知識が身につくことでしょう。
マンガでわかる株式投資! 女子高生株塾
「マンガでわかる株式投資! 女子高生株塾」は、株関連の雑誌で一番売れている「Zai」で連載されている漫画を単行本化した本です。女子高生に株を教える設定で漫画が描かれており、これから株を始める初心者にもわかりやすくなっています。
株の裏側から、儲ける秘訣や金融世界の最先端の情報など、株雑誌ならではの情報も満載。読み進めれば中上級者も満足も満足できる1冊です。株をこれから始めて長く勉強していくのにおすすめの1冊です。入門書としてだけでなく、教科書として長く手元に置いておくと良いでしょう。
世界一やさしい株の教科書1年生
「世界一やさしい株の教科書1年生」は、シンプルでわかりやすいという評価が高い本です。本のタイトルの通り内容が端的でわかりやすく、初心者に対しておすすめできます。投資の基本的な考え方のほか、移動平均線にまつわる「グランビルの法則」などの解説もあります。
ただ基礎的な知識は網羅できるものの、実践に向けての内容が少ないとの評価もありました。株の知識を最初に学ぶにはおすすめの本ですが、実際に株の取引をしていくとなった場合は、実践向けの本もあわせて読むようにしたほうがよさそうです。
いちばんカンタン!株の超入門書 改定2版
「いちばんカンタン!株の超入門書 改定2版」は、そもそも株とは何であるかという初歩的なことから、取引まで株に関する幅広い知識を得ることができる本です。イラストや図解が多用されており、文章が少ないので読み進めやすく、とにかくわかりやすさを重視した本となっています。
ただ「超入門書」ということもあって、インターネットで調べれば出てくるような内容も多いとの声も。「自分で調べる時間がない」「調べてもわからなかった」という初心者にとくにおすすめできそうな1冊です。
定年後も安心! 桐谷さんの株主優待生活 50歳から始めてこれだけおトク
「定年後も安心! 桐谷さんの株主優待生活 50歳から始めてこれだけおトク」は、株主優待を使った生活スタイルで話題になった桐谷広人さんの本です。投資歴35年以上を誇るベテラン投資家の桐谷さんが、初心者向けに投資の始め方やおすすめの株主優待銘柄84本を紹介しています。
銘柄選びは、初心者がつまずきがちな部分のひとつですが、具体的な銘柄が言及されていることで、かなりスムーズに理解できるとの声が。桐谷さんの紹介する銘柄を参考にしつつ、自分に合った新たな銘柄を探す能力がつきそうです。株主優待に興味がある人は、必読です。
はじめての人のための3000円投資生活
「はじめての人のための3000円投資生活」は、「投資に興味があるけれど、一体何から始めたらいいのかわからない」という初心者にこそおすすめの本です。毎月3,000円という少額投資からスタートすることを具体的に解説しています。
この本をおすすめしてくれた読者は、投資を全く知らない人が多数。よくわからないというところから、実際にこの本をきっかけに紹介されている様々な成功事例のマネをしつつ投資を始めたという声も多いです。
具体的に毎月3,000円と金額が書かれている点も高評価!少額からコツコツと貯金感覚で投資を始めてみたい方におすすめできる1冊になっています。
本で投資を学ぶ際の注意点
投資について学ぶ場合は、「1冊だけでなく、複数の本を読む」「自分のレベルを理解した上で、本を探す」の2つのルールを守ることが重要です。
1冊しか読まなければ、知識が偏ってしまう可能性があります。思いこみは、投資に悪影響を及ぼすことでしょう。さまざまな考え方や意見があることを知った上で、広い視点を持ち、投資を始めることが必要です。
2つ目の「自分のレベル」を知るために、まずは次に記載した11つの用語の意味を説明してください。ここでは、株式投資に関連する用語を記載しています。
- 証券会社
- 証券取引所
- 銘柄
- ローソク足
- 移動平均線
- チャート
- 損切り
- ミニ株
- 株主優待
- NISA
- iDeCo
どうだったでしょうか?これらは全て基本となる用語です。もし、ひとつでも説明に戸惑った用語や初めて見た用語があった人は、投資の基礎から学ぶことをおすすめします。「基本用語がわからない」「チャートの見方がわからない」といった状態で、株式投資を始めることは絶対におすすめしません。
今回の記事で紹介した本を複数冊読み、基礎知識を増やしていきましょう。
「用語は理解しているし、株式投資とは何かも説明できる。しかし、銘柄の選び方や投資方法について迷いがある」といった初心者の方は、より具体的な内容に踏み込んだ本が参考になります。また、本を読むと同時に、投資を検討中の業界に対する情報収集を始めるとよいでしょう。
株式投資を始める前に知っておきたいポイント
ここからは初心者が株式投資を始める前に、必ずおさえておくべきポイントを紹介します。
- 株式投資の知識を得る
- 投資予算を決める
- 少額投資から始める
ひとつずつ詳しい内容を確認していきましょう。
株式投資の知識を得る
今回紹介した本を読むこと以外に、セミナーに参加したり、インターネット上で情報を探したりすることも含まれます。
ただ、全ての情報が正しいとは限りません。YouTubeなどでも、再生回数を稼ぐためにわざと視聴者を煽るようなケースも見受けられるためです。
情報を元に株式投資を行うのは大事なことですが、そもそもの情報が間違っていた場合、大きな損失につながる可能性が高いです。その情報元は、本当に信頼できるかどうかを確認する癖をつけてください。その上で、自分独自のルールを決めつつ、投資をするのがよいでしょう。
投資予算を決める
「初心者の投資額は、いくらが適切?」との問いには「本人次第」としか答えることができません。例えば年収300万円の人と年収600万円の人、独身か既婚者か、など、個々のケースにより使えるお金の額が異なるためです。
予算を決めるにあたり、会社員の場合であれば、毎月の手取り収入から生活費を引き、自由に使えるお金を計算しましょう。
ただし、その金額全てを投資に使うことはおすすめしません。
なぜなら、投資は必ず利益が出るものではなく、損失を生む可能性もあるためです。そのため来年必ず必要なお金などを投資にまわすのは危険です。
- 長期的に使用する予定のないお金は?
- 近々必要になるお金は?いつ?いくら?
- 絶対に減らしたくない(預貯金として持っておきたい)金額は?
など、自問自答してみましょう。その上で、自分なりに投資に使える金額を計算するのがベストです。
生活費を投資に費やしてしまったり、損を取り戻そうと借金をしてしまったりしては、本末転倒です。また、将来のためにと、今の生活を犠牲にするのもあまり好ましいとはいえません。
「毎月、自由に使えるお金のうちの約1割=投資に使用する」のを目安とする考え方もありますが、あくまで目安です。さまざまな角度から、自分が投資に使える金額を計算してから、投資を始めましょう。
少額投資から始める
少額投資とは、数百円、数千円から始められる投資のことです。「限られた予算で投資を始めたい」「いきなり多額の資金を投入するのは不安」といった人にも人気です。
少額投資の特徴は、リスクを抑える分、リターンも少ない点。ただ、いくら本やセミナーで学んだとしても、株式投資を実際に始めると戸惑うことや想定外のことがあるものです。
取引方法に慣れるまでは、少額投資を通じて理解を深めることをおすすめします。
Q.本当に数百円から始められるの?
A.はい。単元未満株であれば、1株から購入できます。100円あれば、投資を始めることができますよ。現金を使うことに抵抗がある場合は、Tポイントなどを使ったポイント投資を始める方法もあります。
投資を始める前に、本で知識を増やそう
初心者が投資を始めるのであれば、基本知識や投資関連知識を増やすために本を読むのがおすすめです。今回は、2024年最新の人気おすすめ本について紹介しました。
本の選び方に迷った場合は、まずは中身に目を通すことです。その上で、「基本用語や株式投資について書かれた本」「投資家が実践に基づいて書いた本(銘柄の選び方など)」など自分のレベルに合わせて、複数冊を選ぶようにしてください。
実際に投資を始めてからも、教科書のように時々読み返してみましょう。最初読んだ時には理解できなかった部分も、納得できるようになっているはずです。
文・柚月朋子
フリーランスとしての経験やポイント投資からスタートした経験を活かし、年間200本以上の記事を執筆・監修。投資初心者にわかりやすい記事執筆が目標。