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【投資初心者】今から始めるなら投資信託がおすすめの理由を解説!やめたほうがいいなんてウソ!?

投資について勉強する中で「投資初心者には投資信託がおすすめ」「いや、投資信託はおすすめしない。やめたほうがいい」の両方の意見を聞いて、困っていませんか。本記事では初心者におすすめの銘柄と金額、投資信託のメリットについて解説しています。決断する前にぜひ参考にしてください。

【初心者向け】投資信託とは?

投資信託とは、複数の投資家から集めたお金を元に、投資のプロが代わりに運用してくれる金融商品のことです。また、投資先は、運用方針に基づいて決まります。

投資対象商品は、株式、債権、不動産、石油などさまざまです。主に日本国内の投資を対象としたものや、海外(先進国、新興国、国別、地域別など)への投資を対象としたものなど、銘柄の種類も豊富です。

運用がうまくいった場合は、投資額に応じた利益が分配されます。一方、運用がうまくいかなかった場合は損失を生むことになります。

【注意】預貯金と投資信託の大きな違いは、元本保証がないことです。この点に注意し、投資する金額や内容を決める必要があります。

投資信託の仕組み

【図解】投資信託の仕組み

投資家から集めたお金をもとに、販売会社・委託会社・受託会社の3つの機関がそれぞれの役割を果たしています。

投資信託を始めるにあたり、窓口となる存在が「販売会社」です。投資家である私たちが、直接かかわる存在とも言えます。銀行や郵便局、証券会社が「販売会社」に該当します。

Q.もし、販売会社や受託会社、委託会社が倒産したら、自分の資産はどうなる?

A.投資家の資産は、自社資産とは別に管理されています。そのため倒産により資産を失うことはありません。この仕組みを「分別管理」といいます。

投資信託のリスクとコスト

投資信託の「リスク」は、価格の揺れ幅を意味します。高いリターン(収益)が見込める銘柄は、リスクも大きく、リターンが少ない銘柄は、リスクも少ないことが一般的です。

例えば、国内株式の銘柄中心の場合、株価変動リスクがあります。外国通貨建資産ファンドの場合は、為替変動リスクが考えられます。円安の場合は資産価値が上昇しますが、円高になると下落します。新興国中心の投資であれば、政治情勢の不安定さによる市場の混乱、取引停止などのカントリーリスクも想定されます。

投資信託のコストには、さまざまな種類があります。

発生のタイミング手数料名
投資信託購入時販売手数料(※)
運用期間中運用管理費用(信託報酬)
換金(解約)時信託財産留保額

※販売手数料が発生しない投資信託を取り扱っている販売会社もあります。

特に運用管理費用は、運用期間中、ずっと発生するものです。販売会社により、かかるコストが異なるため、必ず事前に確認するようにしましょう。

Q.コストはどうやって確認すればいい?

A.「目論見書」または「投資信託説明書」に記載されています。投資信託を始める前に、必ず確認してくださいね。

投資初心者におすすめの銘柄を選ぶ方法

2024年12月末の投資信託本数は、5923本でした。この種類の多さが「初心者には投資信託は向いていない」と言わせる原因のひとつだと考えられます。

しかし、投資を始めたばかりでも、簡単に絞り込める方法があります。それが「つみたてNISAの対象銘柄」です。

つみたてNISAは、国が投資を推奨するために始めた制度です。長期・積立・分散投資の条件を満たした、国が認めた商品のみが、つみたてNISAの対象商品となっています。

対象商品は、全て販売手数料ゼロ(ノーロード)、分配金がひんぱんに支払われないなどの条件を満たしているため、初心者にとってもスタートしやすいでしょう。長期・積立・分散投資に適した銘柄を、国があらかじめ選んでくれている安心感もあります。

つみたてNISAの対象商品は、金融庁のWEBサイトに掲載されています。2024年4月時点の対象商品数は、213本です。まだまだ多いと感じるかもしれませんが、5923本→213本と考えると、かなり絞られています。

対象銘柄の中から、リスクやコスト、投資対象を確認し選んでいくといいでしょう。

初心者向きと言われる理由!投資信託のメリット

投資信託が初心者におすすめされる理由は、メリットと深い関係があります。内容について押さえておきましょう。

少額投資ができる

初めて「投資」をする人にとって、いきなり大金を費やすのは抵抗があることでしょう。投資のリスクをしっかり勉強した人ほど、その傾向は強いように思われます。

しかし、投資信託の場合は、100円、1000円、1万円といった金額から始めることが可能です。買い物などで貯めたポイントを使った投資であれば、手元の現金が減ることはなく、始めるハードルもかなり下がるといえます。

自然と分散投資ができる

投資の勉強をした際に、高い確率で「分散投資」の言葉を見かけたはずです。前述したように、投資にはリスクがあります。

そのリスクを少しでも減らすために「投資対象」や「時間」を分散させる方法が「分散投資」です。海外ファンドと国内ファンドに対象を分ける、一定金額(例えば月10,000円)を購入する「ドルコスト平均法」を採用するなどの方法があります。

自分で株式投資をする場合、企業や国の情報を入手し、分析、予測する必要があります。バランスよく投資をしたいと思っても、準備だけでも大変です。一方、投資信託では、投資をプロに任せることができる点が大きなメリットといえます。

Q.投資信託が初心者に向いていないと言われる理由はどこにあるの?

A.投資信託は、長期・積立・分散投資をしたい人向きです。ただ、次のような方には、向いていないと考えられます。初心者に向いていないのではなく、個々の性格や現在の生活と照らし合わせることが大切です。

1円でもお金が減るのは嫌!
→投資信託は元本保証がありません。また、運用期間中は、ずっと信託報酬が発生します。コストをゼロにしたい人には向いていません。

短期で稼ぎたい!貯金がゼロです!
→投資信託は、長期間、コツコツと投資を行って資産を増やすための方法です。目先の生活費に困っている、貯金がないといった人には向いていません。

投資に苦手意識がある人は「投資信託」から始めよう

投資初心者に、投資信託がおすすめの理由は、次の通りです。

  • 少額投資ができる
  • つみたてNISAができる
  • 長期・積立・分散投資に向いている

手数料や税金などのコストを減らしつつ、資産運用を始めたい人は、ぜひ参考にしてください。

文・柚月朋子

フリーランスとしての経験やポイント投資からスタートした経験を活かし、年間200本以上の記事を執筆・監修。投資初心者にわかりやすい記事執筆が目標。