三菱電機株式会社は、家庭電器、重電システム、産業メカトロニクス、情報通信システム、電子デバイスなどの製造・販売を行う会社です。設立は、1921年。連結従業員数145,696人の、大手企業です。本記事では、三菱電機のボーナスや年収、新入社員の初任給や福利厚生など働き方にまつわる情報を解説します。
三菱電機の平均年収は、約807万円
三菱電機株式会社の有価証券報告書(2024年3月・第151期)によりますと、従業員数は36,700人、平均年齢は41.1歳です。平均勤続年数は、16.9年であり、同業のパナソニックやシャープが20年を超えていることから考えると、やや短めの勤続年数と言えるでしょう。
ただ、厚生労働省発表の「女性の活躍推進企業データベース」によりますと、三菱電機の男女別平均勤続年数は、男性16.5年、女性17.3年です。女性の方が勤続年数が長く、結婚や出産などのライフイベントと仕事が両立しやすい会社であることがわかります。結婚・出産を経ても、働き続けたいと感じる女性が多く、かつ実際に働ける環境があるということでしょう。
また、三菱電機の平均年間給与は、8,067,252円です。令和2年度の国税庁民間給与実態統計調査による正規雇用の平均年収は、496 万円(男性 550 万円、女性 384 万円)のため、平均300万円ほど高い年収であることがわかります。
過去5年間の中で平均年収が790万円台になったのは2回、2024年も含め3回は800万円台です。三菱電機は他の競合電機メーカーと比べても、安定した経営が特徴であり、社員の給与も高めです。同業であるパナソニックの平均年収は758万円、シャープは736万円であることからも、三菱電機の年収が高額であることがお分かりいただけることでしょう。
三菱電機2024年の夏のボーナスは、平均92万円
三菱電機では、年に2回(6月・12月)ボーナスが支給されています。日本経済新聞発表のデータによりますと、夏のボーナスは平均92万円です。
また、2024年の賞与は、6.0ヵ月分です。組合としては6.1ヵ月を要求していたため、満額回答とはいきませんでしたが、高い水準での妥結となっています。
三菱電機の新卒初任給は?福利厚生は?
三菱電機は、新卒一括募集です。事務系総合職、技術系総合職ともに、入社後に配属が決まります。2024年度実績の初任給は、修士了251,000円、学部卒227,000円です。
産労総合研究所発表による、2024年度の初任給額は、大学卒210,854円でした。三菱電機の初任給は、平均より17,000円高いです。大卒初任給が、前年度から比べて1万円増額したため、平均との差が少しずつ広がっています。
三菱電機の福利厚生はかなり充実
三菱電機は大企業だけあり、福利厚生も充実しています。下記は、福利厚生の一例です。
- 社宅・家賃補助
- 住宅融資・社内融資制度
- 社員持家借上制度
- 寮(独身・単身赴任)
- 財形貯蓄
- 三菱電機グループ社員持株会
- グループ保険・団体扱保険
- 互助会(菱友会)
- セレクトプラン(カフェテリアプラン)
- 社員親睦会(○菱会)
- 保養所・文体施設
- 社員の健康支援(MHP21)
- 福利厚生制度専用ホームページ(ゆとライフ)
カフェテリアプランでは年間8万円分のポイントが付与されるため、子どもの教育費用や習い事、旅行など、個々のニーズに合わせて使うことが可能です。大手企業で導入されていることの多いカフェテリアプランは、従業員からも好評であることがわかります。
また福利厚生以外にも、「階層別研修」「職能別研修」「国際化研修」をはじめとした研修制度も充実しています。スキルアップしたいと考える意欲的な人にとっては、働きながら学び、成長できる会社と言えるでしょう。
三菱電機は働きやすい会社?残業は多い?
厚生労働省発表の「女性の活躍推進企業データベース」によりますと、育休取得率(数字には「配偶者出産休暇」を含む)は男性72%、女性99%です。配偶者出産休暇とは、配偶者が出産する際に、出産前後各8週間、10日以内の休暇制度のことです。
また女性の育休取得率が99%ですが、残りの1%は、育休を取得していません。産前産後欠勤のみで復帰していることから、女性の出産後の仕事復帰率は100%と言えます。
また、基幹的な職種の1ヵ月の残業時間は、26.8時間と公表されています。2024年の厚生労働省の調査によりますと、平均は13時間のため、三菱電機の残業時間は平均の約2倍です。
三菱電機は、2013年度の平均年間残業時間が404時間、2014年度は414時間でした。今から10年近く前とはいえ、月の残業時間は30時間を超えています。またこの数字は平均であり、長時間労働が常態化している状態だったとも考えられます。
しかし、働き改革が進み、従業員の労働時間にも規制がかかります。「残業が多い」といった口コミも多数あるものの、しっかり働いた分給与として受け取れる仕組みに対しては、好ましく思っている従業員も多いと考えられます。
三菱電機は契約社員から正社員になれる?
三菱電機の場合、契約社員から正社員になるルートがあります。「臨時社員」→「メイト社員」→「嘱託社員」とステップアップし、最終的に筆記試験と面談に合格すれば、晴れて正社員になることが可能です。
最初の臨時社員の場合、名古屋製作所や新城工場、可児工場で、4組3交替勤務を行うようなイメージです。臨時社員には、正社員のようなボーナス支給はないものの、3ヵ月在籍し、欠勤が3日以内の場合、特別付加金270,000円が支給されます。
契約期間が1〜2ヵ月の場合も、条件に当てはまれば数万円の契約満了金が支給されるため、一定期間にしっかりお金を稼ぎたいと考える方や、三菱電機の正社員を目指す方にとっては、活用できる職場といえそうです。
また、契約社員でも扶養手当が支給されることに注目です。金額は、22歳未満の扶養家族の場合1人につき、14,000円、そのほかは1人につき9,000円です。さらに新城工場の場合、規定はありますが、家賃補助(生活安定手当)として3~4万円が支給されます。
「嘱託社員登用試験」は年に2回、「正社員登用試験」は年に1回行われているほか、受験者の半数が嘱託社員にステップアップしていることや、毎年20〜30人が正社員登用されていることからも、正社員への道は開かれていると言えるでしょう。
契約社員の状態でも、ある程度の福利厚生は得られるものの、正社員と比較すると賞与の有無や福利厚生の内容も異なります。就職先、転職先を探している方は、検討してみるのも良いでしょう。
三菱電機のボーナス・働き方に関するよくある質問
Q.ボーナス何ヶ月分 三菱?
A.三菱電機の2024年のボーナスは、6.0ヵ月分です。ベア相当の賃金改善額は、月1500円です。
Q.三菱電機 なぜ人気?
A.事業展開の幅広さ、人材育成に力を入れていること、給与面や福利厚生が素晴らしいことなどが挙げられます。
Q.三菱電機の課長は何歳?
A.三菱電機では概ね40代前半で課長に就任するケースが一般的です。課長の推定年収は、1000万円を超えると言われています。
文・柚月朋子
フリーランスとしての経験やポイント投資からスタートした経験を活かし、年間200本以上の記事を執筆・監修。投資初心者にわかりやすい記事執筆が目標。