ポカリスエットやカロリーメイト、オロナミンC、ソイジョイ(SOY JOY)など、私たちの身近な製品を製造・販売している大塚製薬。大塚ホールディングス株式会社の持株会社のうちの1社が、大塚製薬です。ちなみに大塚食品も同じ立ち位置です。
身近な企業だからこそ、ボーナスや年収も気になるもの。本記事では、そのほか、新入社員の初任給や福利厚生など働き方にまつわる情報を解説します。
大塚ホールディングス株式会社の平均年収は、1000万円超!
大塚ホールディングス株式会社発表の「有価証券報告書(2024年3月・第14期)によりますと、従業員数や平均年齢、平均勤続年数、平均年間給与は次の通りです。
従業員数 | 137人 |
平均年齢 | 43.8歳 |
平均勤続年数(年) | 3.7年 |
平均年間給与(円) | 10,445,476円 |
平均年収1000万円超は、さすが大塚ホールディングスと言うしかありません。
東京商工リサーチの調査による2024年度上場企業(3213社)の平均年収は605万円のため、大塚ホールディングスの平均年収は、平均と比べ400万円以上高いことになります。
ちなみに令和2年度の国税庁民間給与実態統計調査による正規雇用の平均年収は、496 万円(男性 550 万円、女性 384 万円)のため、単純に比較すると差はさらに広がります。
ただこれらの数字は、大塚ホールディングスのものであり、大塚製薬のデータではありません。
大塚製薬を含む、連結会社の従業員数は33,226人、平均臨時雇用人員は4,984人と発表されています。
厚生労働省発表の「女性の活躍推進企業データベース」によりますと、大塚製薬株式会社の平均勤続年数は、男性17.3年、女性13.7年です。正式なデータはありませんが、中途採用の求人情報には、生産職の推定年収として400万円〜600万円と記載がありました。
大塚製薬には生産職以外にも様々な職種があり、それぞれ年収も異なります。例えば医薬品の研究・開発であれば、500万円〜1000万円、薬理研究員は500万円〜800万円です。個々のスキルにより、実際の年収は異なるものの、希望職種の年収を知る意味では、かなり参考になるはずです。
大塚製薬のボーナスは?
「大塚製薬のボーナスは10ヶ月分」との口コミを確認することができました。もちろん毎年、全員に10ヵ月分ではありません。また、一律ではなく個人の評価による差もあります。業績連動型のため、業績が上がればボーナスも増加します。
ただ、相対的に年収の多くをボーナスが占めているとの声も多く、転職の際には説明しづらいといったコメントも見受けられました。
大塚製薬の新卒初任給は?福利厚生は?
大塚製薬では、次の職種の募集が行われています。
- MR職
- 消費者向商品営業職
- MSL職
- 臨床開発職
- 薬事職
- 研究技術職
どの職種を選択しても、初任給は一律です。学歴により、初任給が異なります。
- 学部卒:月給230,000円
- 修士了:月給254,000円
- 博士了:月給308,000円
大塚製薬の福利厚生は?「遺族援助規程」がスゴイ!
大塚製薬の従業員には、大塚グループ共通の福利厚生があります。下記は、その一例です。
- 大塚製薬健康保険組合
- 大塚製薬企業年金基金
- 福利厚生施設
- 大塚グループ従業員持株会
- 大塚グループ社員向け保険
保養所は、全国に9ヵ所。北海道(トマム)、岩手(安比)、千葉(鴨川)、石川(能登)、静岡(伊豆)、鳥取(大山)、滋賀(比叡山)、徳島(鳴門、剣山)と、かなり豪華な印象です。
また、特筆すべき福利厚生のひとつが「遺族援助規程」です。これは、世帯主の社員が在籍中に死亡した場合、配偶者と子どもに対して、遺族援助金が支給されるものであり、配偶者には3年、子どもは高校卒業までの期間と定められています。
大塚製薬は働きやすい会社?残業は多い?
厚生労働省発表の「女性の活躍推進企業データベース」によりますと、大塚製薬の採用10年前後の継続雇用割合は、男性65.8%、女性36.5%です。また育児休業取得率は、男性72.6%、女性100%です。
年間取得日数12日の有給休暇があり、取得率は対象者すべての場合66.1%、その中の管理職55.2%、非管理職71.1%です。令和2年、厚生労働省実施の「就労条件総合調査」では、労働者全体の有給休暇取得率は、平均56.3%だったことから、管理職は概ね平均と同じくらいの取得率、全体ではかなり高い取得率といえます。
また、一月あたりの残業時間は、4.4時間です。この数字からは、プライベートと仕事が両立しやすい会社であることが伝わってきます。
大塚製薬のキャリア採用はある?難易度は高め?
大塚製薬のキャリア採用枠には、さまざまな職種が記載されています。
例えばCMC本部だけを見ても、 バリエーションがかなり豊富です。
- 技術研究支援職及びプロジェクトマネジメント
- 医薬品分析技術研究職
- 原薬プロセス研究技術職
- プレフォーミュレーション研究職
- 製剤研究/製剤技術職
- バイオロジクス プロセス技術研究職
他にも、生産職や品質管理、品質保証、研究職、エンジニアリング、生産技術職など幅広い分野の募集があることから、キャリア採用枠での入社も一定数ある点に注目です。
ちなみに、大塚製薬の2024年度の中途採用実績(概ね30歳以上)は、男性91人、女性38人でした。
ただ、だからといって中途入社の難易度が低いわけではありません。「製薬会社の中では、難易度が低め」といった評価がある一方、中途入社ならではの「即戦力」「専門知識があること」は必須条件と言えそうです。
株式会社大塚製薬工場はどんな会社?初任給はいくら?
「大塚製薬株式会社」と「株式会社大塚製薬工場」。名前は似ていますが、別の会社です。大塚製薬工場は、大塚グループ発祥の会社であり、臨床栄養製品を中心とした医薬品の製造・販売、研究開発を行っているんです。
今も本社や研究所は、発祥の地である徳島県に置かれています。
ちなみに2024年4月の新卒初任給は、営業職の場合大卒(4年生)230,000円、院了・大卒(薬学6年生)254,000円です。
大塚製薬のボーナス・働き方に関するよくある質問
Q.大塚製薬のボーナスは何ヶ月分?
A.大塚製薬のボーナスは年に2回です。年収の多くをボーナスが占めているため、多い場合は10ヵ月分にもなります。
Q.製薬会社のボーナスは何ヶ月?
A.製薬会社のボーナスは、会社により異なりますが、業績が好調であれば8〜10ヵ月分も夢ではありません。年に2回が基本ですが、企業によって3回支給されることもあります。
Q.大塚製薬MRの初任給は?
A.大塚製薬では職種による初任給の違いはありません。MRの場合も、学部卒は月給230,000円、修士了は月給254,000円、博士了は月給308,000円です。
Q.大塚製薬の新卒採用大学は?
A.大学院・大学ともに国公立から私立まで、採用者の出身校は多岐に渡ります。薬科大学の卒業生もいますが「人物重視」採用であり、学部・学科は特に偏りがないようです。
文・柚月朋子
フリーランスとしての経験やポイント投資からスタートした経験を活かし、年間200本以上の記事を執筆・監修。投資初心者にわかりやすい記事執筆が目標。