投資初心者の方にとって「何から始めるべきか」で悩み立ち止まってしまうのは、すごくもったいないことです。この記事では投資初心者に「投資信託」がおすすめの理由、少額投資が意味ないなんてウソ!の理由、そして勉強にぴったりの本を3冊紹介します。
投資初心者には「投資信託」がおすすめ
投資を考え始めるきっかけは人それぞれでしょう。さまざまな投資方法がある中で、特に20代の人や投資初心者におすすめしたいのが「投資信託」です。
投資信託とは
投資信託とは、簡単にいうと、投資家から集めたお金を元に運用のプロ(専門家)が、投資を行う仕組みです。投資先は国内外の株式や債券などさまざま。どこに投資するかは、専門家が選ぶため、投資信託ごとに異なります。
投資信託の一般的なメリット、デメリットは次のとおりです。
メリット | デメリット |
・1万円程度から始められる ・積立投資なら100円〜 ・分散投資が可能 ・投資のプロが運用してくれる | ・預貯金のように元本保証がない ・投資のプロとはいえ、必ず利益が出るとは限らない |
銘柄の分析など難しい部分はプロにお任せできることや、毎月一定の額を積み立てる「積立投資」であれば、100円〜、1000円〜などわずかな金額でスタートできる点もポイントです。
デメリットについても触れていますが、投資信託のデメリットは、一般的に他の投資方法にも言えることです。メリット、デメリットの一方に目を向けるのではなく、両方を見た上でバランスを意識しましょう。
【リスクとリターンの考え方】
投資を始める上で、理解しておきたいのがリスクとリターンの関係性です。大きな収益を得られる可能性があるものは、大きな損失を生む可能性がある(ハイリスク・ハイリターン)、一方、収益が小さいものは、生み出す損失も少ない(ローリスク・ローリターン)です。
ポイントは、投資信託の商品によって、リスク・リターンの大きさも異なること。複数の内容を見比べた上で、自分の目的が達成できる内容を選びましょう。
少額投資は意味ないなんてウソ!
「少額投資は意味ない」との言葉に惑わされないでください。何より、投資初心者にとってまず大事なことは、投資そのものに慣れることです。少額投資から始めるメリットは、次の3つ!
- 低リスク
- 投資の勉強になる
- 非課税制度の活用
投資を始めたばかりでいきなり大損してしまうのは避けたいもの。少額投資であれば低リスクでスタートできます。また、初心者の場合、デモトレードアプリや投資アプリなどまずはゲームで学ぼうと考える人がいるかもしれませんが、ゲームはあくまでゲームです。
専門用語や一定の流れを理解するためには使えますが、ゲームで損失を出すのと現実の世界で損失を出すのは違います。少額投資からスタートし、自分の大切な資産で投資をすることでしか学べないことがあると理解しましょう。
また、通常、投資信託などの金融商品購入には、利益の20%の税金がかかります。しかし「NISA口座」を使用することで、一定期間非課税で運用が可能です。コスト面から見ても活用しておきたいものです。
本気の投資の前段階なら「ポイント投資」もアリ
おすすめは投資信託ですが、いきなり現金で投資するのはちょっと不安という方は、前段階として「ポイント投資」もおすすめです。
ポイント投資とはその名の通り、現金ではなくポイントを使った投資です。楽天ポイントなら楽天証券、LINEポイントならLINE証券と、証券会社は限られますが、出た利益は現金で受け取ることが可能です。
あくまで投資の練習の一環として、ポイント投資で感覚を掴み、実際の投資デビューをするのが良いでしょう。
投資初心者が勉強するのにおすすめの本ベスト3
投資初心者が資産運用を始める前に読んでおくといい本、ベスト3を紹介します。実際に本を読み、投資を始めた人にアンケートしたコメントもぜひ参考にしてください。
1位:ジェイソン流お金の増やし方
芸人兼IT企業役員、早期リタイアFIRE達成者の厚切りジェイソン氏による“資産形成”“お金を増やすため”の本。
こんな人におすすめ
- 無駄づかいしているつもりはないのにお金が貯まらない
- 本を読むのがニガテ
- 難しい本はキライ
- 「投資」にギャンブルのイメージがある
NISAを始めようと思っていましたが、失敗も怖くなかなか実行に移せず放置。でも、この本を読んで背中を押されました。まずは関連動画などを見てみてもいいと思います。本自身もシンプルで読みやすく字も大きいので難なく読めます。長期投資の大切さやお金の知識もわかりやすく説明してくれています。
お金のことは気になるけど、超初心者という方への入門書です。投資に関しては、「米国株インデックスファンドを定期的に買う」というシンプルさ。ジェイソンさんは、投資の商品だけが大事という訳ではなく、支出のコントロールと収入源の確保をこれでもかというほどきっちりやっているため、参考になります。
よくある難しい本ではなく、本人曰く「超保守的」という投資スタイルは、「投資はギャンブル」とマインドブロックがかかってしまっている人には、肩の力を抜いて楽しめる本だと思います。超保守的と言うジェイソンさんが獲っているリスクは、しっかり読んでいけばその通りに低リスクです。私は、「リスクが怖いと言って、何もしないのもリスク」と知ることで少しずつ資産形成に向けて動けました。
2位:本当の自由を手に入れる お金の大学
リベラルアーツ大学両学長によるお金にまつわる5つの力、「貯める力」「稼ぐ力」「増やす力」「守る力」「使う力」をバランスよく育てるための本。動画サイトでも日々お金にまつわる情報が公開されているので、まずは動画を見るのもいい。
こんな人におすすめ
- お金持ちになるには稼ぐしかないと思っている
- 投資もしたいが、まず生活全般を見直したい
- 計画的にコツコツ取り組むのが好き
- イラストの多い本を探している
「初心者でもプロに勝てる資産運用法」と「やってはいけない投資の見抜き方」について学びがありました。本を読んだことで、積立NISAや外貨預金などの投資に対し、行動に移すことができました。お金を貯めるだけではなく、どうやって増やしていくかが学べる書籍です。
投資についてだけでなく、生活全般についても書いてあるので生活に取り込みやすくコスパがいいと思います。投資に挑戦する前の事についても書いてある本は珍しく、初心者にはちょうどよい。あとイラストが多く読みやすいので人におすすめしやすいです。
3位:いちばんカンタン!株の入門書
株式投資について基本に忠実にわかりやすくまとめられた本。改訂3版ではポイント投資や2024年開始の新NISAにも対応しています。
こんな人におすすめ
- 株式投資とは何かをわかりやすく知りたい
- 株を始めたい、始めたがよくわからない
- 株について学びたい中学生、高校生
入口は「そもそも株って何?」。実際の取引に必要な視点や間違った買い方、なるべく損をしないためのリスク管理などが、丁寧に書かれています。文章と図解の割合が5:5なので読みやすいです。
最初は株についての基本情報、段々深い内容になり、最終的にPBR、PERなどの投資対象の分析に必要な知識もきちんと学べるような構成になっています。右側にタイトル、左側に説明と統一感もあり、学生から高齢者まで幅広い層が読みやすいと思います。
将来・老後のために今から投資の勉強を始めよう
銀行に預けておけば安心といった時代はすでに過ぎています。ただ、やみくもに自分の大切な資産を投資することはおすすめできません。まずは基本的な知識を身につけ、その上で、自分の目的に合った投資方法を探すために、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
文・柚月朋子
フリーランスとしての経験やポイント投資からスタートした経験を活かし、年間200本以上の記事を執筆・監修。投資初心者にわかりやすい記事執筆が目標。