周囲の個人事業主の中にも、開業届を出していない人がいます。理由を聞くと「面倒くさい」「手間がかかる」「出すメリットを感じない」といった答えがありました。
ちなみに私は、個人事業主として開業届を出しています。「出してよかった」と思うこと、そして簡単に、手間や時間をかけず開業届を出す方法について紹介します。
開業届を出してよかった!3つの理由
私が開業届を出してよかったと感じる点は、次の3つです。
- 青色申告で節税対策ができた
- 小規模企業共済制度に申し込めるので、自分の退職金が積み立てられる
- 補助金・助成金の申請がスムーズにできた
青色申告は、次のようなメリットがある制度です。
- 最大65万円の青色申告特別控除がある
- 青色事業専従者給与(家族への給与を経費にできる)がある
- 最大3年分、赤字の繰越ができる
- 「家事按分」制度が使える
青色申告をするためには「開業届」の提出は必須条件です!
「小規模企業共済」は、個人事業主が自分で退職金を積み立てることができる制度です。基本共済金にプラスして、運用収入に応じた付加共済金が支給されます。(令和4年度は基本共済金1.0%+付加共済金0.504%でした)
個人事業主には、会社員のような退職金がありません。自分でコツコツ準備をしておくのは大事!掛け金は全額控除できるため、節税にもなります。小規模企業共済を申し込むためにも、「開業届」の提出は必要です。
コロナ禍の中で、さまざまな補助金・助成金の支給がありました。開業届未提出であっても、申請できる内容もありましたが、開業届を提出しておいたことで、よりスムーズに申請・受給できたと感じます。
また私は屋号を使っていませんが、開業届を出す際に「屋号」を届け出ることもできます。屋号を使いたい人、屋号で銀行口座を開設したい人は、開業届を出すことをおすすめします。
開業届の作成もマネーフォワード クラウド開業届なら簡単!
提出することにより、さまざまなメリットのある開業届。作成には手間がかかるのでは?と思っている方がいるかもしれませんが、簡単につくりたいなら「マネーフォワードクラウド開業届」の無料登録がおすすめです。
案内に従い必要事項を入力するだけで、3ステップで「開業届」をつくることができます。あとは、マイナンバーカードと印刷した「開業届」を、管轄する税務署に持参すれば提出完了です。
税務署への直接持参以外に郵送や「e-Tax」での提出などの方法もあります。税務署の受付時間は、基本的に平日8:30~17:00のみのため、自分の都合に合わせて提出方法を選びましょう。
マネーフォワードクラウド開業届の特徴
- 登録から開業届作成まで0円!
- 操作に不安を感じたらメールやチャットで質問OK
- 他の書類も同時作成可能
マネーフォワードクラウド開業届は、無料(0円)で登録し、開業届の作成ができます。操作時自体は難しくありませんが、わからないことが出てきてもメールやチャットで質問できるため、安心です。
また、マネーフォワードクラウド開業届のサイトでは、開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)以外にも次の書類を作成することもできます。
- 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
- 給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書
- 所得税の青色申告承認申請書
- 青色事業専従者給与に関する届出・変更届出書
- 上記控え
青色申告を予定している場合や従業員の雇用を考えている場合は、必要書類をまとめて作成できるため、さらに便利です。
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開業届を出す際の注意点!失業中は要注意
開業届を出す際に、特に難しい作業はありません。私自身は「開業届を出さなければよかった」と思ったことは一度もなく、むしろ「出しておいてよかった」と感じることばかりです。
ただ、現在失業中であり「失業手当」を受給している人は、注意してください。開業届を出す=失業中ではないとみなされ、失業手当が受給できなくなります。
文・柚月朋子
フリーランスとしての経験やポイント投資からスタートした経験を活かし、投資や金融関係など年間200本以上の記事を執筆・監修。わかりやすい記事執筆が目標。