マネー・投資

マイナポイントの賢い使いみち 楽天ポイントで投資を疑似体験しよう!

楽天会員なら誰でも持っている楽天ポイント。会員向けシステムである楽天PointClubでは、所有するポイントを使ってさまざまなことができます。今回は手持ちのポイントを利用してインデックス投資(株式投資、債券投資、投資信託)、仮想通貨(暗号資産)投資が疑似体験できるポイント運用とポイントビットコインを紹介します。

投資初心者に最適のポイント運用とポイントビットコイン

みなさんはマイナポイントの付与をすでに受けていますでしょうか。新たにマイナカードを申請した人なら2万円分。以前から持っている人でも1万5,000円分のポイントが手に入るこの施策、ポイントの付与先を楽天ポイントにしたという人も多いかと思います。

2万円分のポイントを何に使うか。楽天ポイントにした場合、楽天市場で欲しかったものの購入に充てるというのがいちばんベーシックなパターンかもしれません。しかし、なかにはそれを元手にしてポイント運用やポイントビットコインを賢く運用しているという人もいます。

ここであらためて、まだ利用したことがないという人に向けて楽天PointClubのポイント運用とポイントビットコインについて説明します。

ポイント運用 by 楽天PointClub  2018年10月からスタートした楽天が運営するポイントプログラムである楽天ポイントを利用して投資の疑似体験ができるサービス。最大の特徴は証券口座を開設、保有しなくても気軽に投資の疑似体験ができる点。積極的な運用ができる「アクティブコース」と安定的な運用ができる「バランスコース」の2つのコースがあり、実際の株式市場、債券市場などの動きに合わせてポイント数が変動する。利用者数は2024年3月時点で約900万人。100ポイントから利用が可能。

ポイントビットコイン by 楽天PointClub  2024年3月よりスタートした楽天ポイントを利用して仮想通貨(暗号資産)の投資を疑似体験できるサービス。実際のビットコインの取引価額の変動に連動して設定した楽天ポイントが増減する。2024年11月時点でユーザー数は100万人を突破している。特徴はポイント運用と同じで口座を開設しなくても簡単にビットコインの取引を疑似体験できる点。100ポイントから利用が可能。

従来のポイントのイメージは「貯める」と「使う」の2つでした。そこに「運用する」という楽しみが加わったのが楽天ポイントです。ユーザー数からもわかるように2つのサービスは楽天会員にたいへん好評で、ポイント運用では95%の人がポイントが増えたといいます。

ポイント運用の開始手順は驚くほどシンプルかつ簡単

CAP:ますは公式サイトにアクセス

ポイント運用 by 楽天PointClubの利用方法は非常に簡単です。楽天会員なら誰でもログインできる楽天PointClubの公式サイトからポイント運用のページに入りましょう(バナーが表示されないときなどは、Googleなどで直接「楽天ポイント運用」と検索すれば、すぐにリンクが表示されます)。

※検索をかけたときなどでひとつ注意したいのは「楽天ポイント投資」と間違えないこと。名前が似ているので混同しやすいのですが、「ポイント投資」と「ポイント運用」は別のサービスです。

「ポイント運用」が投資の疑似体験なのに対し、ポイント投資は楽天証券に口座を開設して、ポイントで株式・投資信託を購入する正真正銘の投資です。

もちろん、いきなりポイント投資を始めてもかまいませんが、口座開設に手間がかかります。まずはポイント運用で投資を疑似体験し、そのおもしろさやお得感を感じ取ったうえで本物の投資であるポイント投資へと移行するといいでしょう。

ポイント運用のページが開いたら、ページの上部や中央部付近にある「START」をタップまたはクリックします。すると「楽天会員ログイン」のページが表示されるのでユーザIDとパスワードを入力してログインしてください。ポイント運用画面が開きます。

はじめての場合は画面に重なって「もっと増やせる!?ポイント運用の楽しみ方」というモーダルウィンドウが表示されます。次に進むと「ポイント運用初心者レッスン」が開きます。ここを閉じるとポイント運用画面となります(文章で書くと手間がかかるように感じますが、モーダルウィンドウを無視してすぐに閉じれば即ポイント運用画面になります)。

ポイント運用画面では上部に「運用中ポイント」や「運用益」「前日比」が表示されます。ポイントはポイント数、運用益や前日比は%で表示されます。その下に「アクティブコース」と「バランスコース」の表示があり、さらにその下に取引価格を示すグラフがあります。通常はアクティブコースのグラフが表示されていますが、バランスコースをクリックもしくはタップするとバランスコースのグラフに変わります。

グラフでは12ヶ月、6ヶ月、3ヶ月、1ヶ月の推移を見ることができます。グラフの下にも「運用中ポイント」や「運用益」「前日比」が表示されます。この表示の下にある「↑追加する」「↓引き出す」の表示をタップ、クリックすると「運用ポイント追加」や「運用ポイント引き出し」のページに遷移します。

追加は100ポイントから、引き出しは「ポイント数を指定する」場合は運用ポイントの90%まで、もしくは「すべて引き出す」を選択することができます。これらの画面でポイント数を入力すると確認画面へと移り、追加や引き出しが完了します。

CAP:ポイント運用の画面(1,000ポイントを運用中。変動前のため運用益や前日比は0.0%となっている)変動が一目でわかるグラフがついている

ポイントを追加する前にチェックしておきたいのは、ページの下部にある「みんなに質問 いまはどう運用するべき?」の欄。ここには「追加するべき!」「そのまま」「引き出すべき!」の3つのチェックポイントがあり、他のユーザーの意見がパーセンテージで示されています。グラフと合わせてこの欄のパーセンテージを見れば、いまがどういうときか判断する参考になります。

流れを箇条書きにすると、以下のようになります(はじめて利用する場合)。

①ポイント運用のページに入る 
②STRATボタンをタップまたはクリックする 
③初心者向けのモーダルウィンドウ(画面に重なって出てくるウィンドウ)を閉じる 
④ポイント運用ページの「↑追加する」をタップまたはクリックする 
⑤運用したいポイント数を入力して「確認する」をタップまたはクリックする 
⑥運用開始

追加手続きが完了すると、運用したポイントは、アクティブコース、バランスコースの各コースの基準価額に連動して毎日変動します。あくまでも疑似体験ですが、毎日上下する価格を見ることで投資家の気分が味わえます。

アクティブコースの値動きは原則として「楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)」の基準価額を反映、バランスコースは原則として「楽天・インデックス・バランス・ファンド(債券重視型)」基準価額を反映しています。日々の動きが大きいのはアクティブコースで、利用者の多くはこちらを選んでいます。

運用中の追加や引き出しは「値上がりする前に追加して、値下がりする前に引き出す」が基本です。とはいっても値動きを読むのは簡単ではなく、ベストなタイミングで追加や引き出しができるとは限りません。楽天Point Clubでも「値動きを予想するのはとてもむずかしく、投資の知識や経験が必要です」と説明しています。そのうえで「定期的なポイントの追加」をすすめています。

コツは短期的な値動きは気にせずに、ポイントを獲得したタイミングで追加を検討してみること。その際、グラフや他のユーザーの意見を参考にするといいでしょう。買うときはグラフの線が下降したとき。それくらいに考えておくといいかもしれません。

覚えておきたいのは、「ポイントを追加してもすぐに追加手続きが行われない」ということ。追加の場合、営業日に申請すると、ポイント数の変動まで約2日かかります。変動が表示されるのは毎日22時頃です。実際の投資信託に合わせての動きのため、土日祝日に変動はありません。引き出しは営業日に申請すると変動まで約1日。追加、引き出しとも、土日祝日は手続きが行われません。

また、ポイント運用で使えるのは「通常ポイント」に限られます。楽天ポイントには期間限定ポイントや、通常ポイントのなかにも提携先の他社からのポイント交換・移行などで加算されたポイントがありますが、これらはポイント運用には利用できません(※マイナポイントで付与されるポイントは利用可能)。

追加できるポイントは1回につき30,000ポイントまで(ダイヤモンド会員は500,000ポイント)。それ以上追加したいときは複数回に分けて追加します(30万ポイント追加したいのなら10回追加)。

ポイント運用でポイントを増やすには「ほったらかし=長期運用」がいちばんです。数年間運用すれば、最初に運用したポイントが2倍以上になるという可能性もあります。ここで株式や投信がどんなものなのか肌感覚で習得したら、次はポイント投資や現金での本格的な投資に進むといいでしょう。

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遊び感覚で仮想通貨投資が学べるポイントビットコイン

ポイント運用以上に遊びの感覚が強いのがポイントビットコインです。利用方法はポイント運用とほぼ同じ。楽天PointClubの公式サイトからポイントビットコインのバナーをタップまたはクリックしてポイントビットコインのページを開きます。するとポイント運用とよく似た画面があるので、あとはポイントを追加するだけで利用開始となります。

ポイント数は楽天ウォレットが提示する取引価格の動きと連動。引き出し時には楽天ウォレットが提示するビットコインの取引価格を考慮したポイント数が運用中ポイントより差し引かれ、通常ポイントへと引き出されます。

運用できるポイントはポイント運用と同じく通常ポイントのみです。追加できるポイント数の上限はポイント運用に比べると限定的で合計30,000ポイントまで。増減したポイントは上限ポイントには含まれないこととなっています。

ビットコインを含む仮想通貨(暗号資産)投資の特徴は値動きが激しいところです。そのためか、ポイント運用に比べると男性ユーザーの割合が高いといいます。なかでも多いのは20~30代。値動きが大きいことが影響してか、追加や引き出しの頻度もポイント運用と比べて2割ほど多いというデータが出ています。

損をしないコツはこまめにグラフを見ること。元手のポイントが減っているときはけっして引き出さず、運用益がプラスになるのを待ちましょう。ときには運用ポイントが50%減などということもありますが、逆に倍に増えるという可能性もあります。

「仮想通貨(暗号資産)ってなんだかよくわからない」「損をしそうでこわい」という人にとって、ポイントビットコインはいい入口になるはずです。もし本当にビットコイン取引を始めたいと思ったら楽天ウォレットで口座を開設するといいでしょう。

ポイント運用、ポイントビットコインのいいところは、あくまでも運用するのが現金でなくポイントだという点です。投資に興味はあるけれどなかなか踏み出せない。口座開設が面倒でやっていない。そういう人は、ほんの数回のタップ(クリック)で始められるポイント運用、ポイントビットコインを始めてみてはいかがでしょう。

ひょっとすると、マイナポイントの2万円分が数年後には5万円、10万円と増えているかもしれません。

文・中野渡淳一

文筆業者。著書に『怪しいガイドブック~トラベルライター世界あちこち沈没記』『漫画家誕生 169人の漫画道』。この他「仲野ワタリ」名義で『海の上の美容室』「猫の神さま」シリーズ、『最強戦国武将伝 徳川家康』等小説作品多数。『moneyscience』では生活者目線で最新トレンドの記事を中心に執筆。