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【投資初心者必見】投資のポートフォリオとは?作り方は?徹底解説!

投資の基本のひとつと言われている、ポートフォリオ。初心者にとっても重要なポートフォリオですが、これから投資を始める人にとっては、一体どういうものなのか、また、どのようにして作成すべきか分かりにくいものです。本記事では、ポートフォリオの内容や具体的な組み立て方、おすすめの無料アプリについて解説します。

ポートフォリオとは?投資初心者にも必要?

株式投資のポートフォリオとは、投資先の銘柄の内訳を表したもののことを言います。円グラフを使うことが多く、一目で「どこに」「どれくらいの資産を」投資しているか、確認することができます。

Q.「ポートフォリオ」と「アセットアロケーション」の違いは?

A.ポートフォリオは、銘柄別に記載します。一方、アセットロケーションは、銘柄ではなくジャンル(国内株式、外国株式、国内債権、外国債権、不動産投資、預貯金など)ごとに表にします。

結論から言いますと、初心者・経験者関係なく、分散投資を行う上で、ポートフォリオは必要不可欠です。

そもそも、投資には元本保証がなく、どれだけ低リスクな金融商品であっても、必ず利益が出るとは限りません。また株式を複数購入すると、どの株が値上がりし、どの株が価値を下げたのか分かりにくいもの。しかし、ポートフォリオを作成し、日々管理することで、購入した株の価値を把握しやすくなります。

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【投資初心者向け】ポートフォリオの作成手順

それでは、早速ポートフォリオを作成していきましょう。

取り組むべき順番は、次の通りです。

  1. 金融商品のカテゴリを分ける
  2. カテゴリごとの銘柄を選ぶ
  3. 定期的にポートフォリオを見直す

1:金融商品のカテゴリを分ける

投資初心者にとって、分散投資は基本です。例えば、次の4項目は、1→4の順にリスク・リターン共に少なくなっていきます。

  1. 株式
  2. 投資信託
  3. 債券
  4. 預貯金

投資を始める目的や目標金額を考えた上で、資産配分を考えてみるようにしましょう。大きなリターンを求めると、必然的にリスクも大きくなります。一方、預貯金の場合、リターンはかなり少ないものの、預けた資金がマイナスになることはありません。

2:カテゴリごとの銘柄を選ぶ

投資対象、投資カテゴリごとに銘柄を選びます。ここでのポイントは、IT系、小売業、サービス業のように業界を分散させること、そして異なる動きの銘柄を選ぶこと。

ひとことに「分散投資」と言っても、銘柄数が決まっているわけではありません。ただ、一般的には、株式投資の場合、1銘柄の割合は25%以下に抑えておくのがセオリーです。また、銘柄数も最大で5〜6がベスト。

理由としては、1銘柄の占める割合が大きくなりすぎると、株価の動向が気になりすぎてしまうため。また、むやみに銘柄数を増やそうとして、よく知らない株を購入することは、デメリットでしかないためです。

3:定期的にポートフォリオを見直す

ポートフォリオは、一度作成すれば終わりではありません。見直す時期は、「1年に1回」のように期間で決める方法と、「最初のバランスから10%変わったら」と変化に合わせて行う方法があります。

価格の変動により、崩れたバランスを元に戻すことを「リバランス」といいます。バランスを整えるため、追加で資金投入をしたり、一部を売却したりすることが一般的です。ただし必ずしも「リバランス=プラスの影響を与える」ではない点には注意が必要です。

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投資のポートフォリオが作成におすすめ無料アプリ3選

初心者が自分でポートフォリオを作成し、管理するのは大変です。ここでは、人気かつ無料のアプリに絞って紹介します。

ロボフォリオ

保有銘柄のポートフォリオをビジュアル化してくれるため、現在の状況をすぐに確認することができます。保有銘柄の一括管理、資産推移の確認、適時開示機能付き。無料にもかかわらず、対応している証券会社の数が多い点もメリットです。

対応証券会社

  • SBI証券
  • マネックス証券
  • 楽天証券
  • 松井証券
  • auカブコム証券
  • GMOクリック証券
  • 岡三オンライン証券
  • SBIネオモバイル証券

Yahoo!ファイナンス

金融情報サイト「Yahoo!ファイナンス」の公式アプリは、情報量の多さが特徴です。ポートフォリオ作成にあたっては、銘柄を選択し株価、保有数を手入力する必要(※SBI証券を除く)があるものの、無料で使える点は高評価。

掲示板機能もあり、他の個人投資家の動きを参考にすることもできますよ。

また、SBI証券&国内個別株のみ(投資信託NG)の条件を満たしている人は「Yahoo!ファイナンスコネクト」もおすすめです。こちらも無料で利用できる上、申し込むだけで自動取り込み機能に対応してくれるため、かなり便利です。

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investing.com

国内株だけでなく、米国株、仮想通貨、債権など幅広い投資を行う人におすすめのアプリ。Googleアカウントを持っていれば、そのままログイン可能です。

「ポートフォリオの作成が難しい」との声もありましたが、

  1. 新ポートフォリオを作成
  2. ポートフォリオ名を入力
  3. ポートフォリオタイプを選択(ウォッチリスト→こまめに確認したい銘柄用、保有資産→保有中の銘柄に使用)し、「作成する」を選ぶ
  4. ポートフォリオに銘柄を追加

と、シンプルに作成が可能です。保有資産に追加した銘柄についても、出来高でソートすることができるなど、無料アプリとは思えない使いやすさに注目です。

投資初心者のための投資ポートフォリオ作成例

ここまで、ポートフォリオの重要性について説明してきましたが、初心者にとって「自分に合った割合」を考えるのは、とても難しいものです。

ここでポイントとなるのは「運用期間」と「年齢」です。

株式と債券の組み合わせで投資を検討する場合、株式を「100-(今の年齢)」%とすることが推奨されています。

25歳であれば、100-25=75%、50歳であれば、100-50=50%。30代よりも40代、40代よりも50代と、年齢を重ねれば重ねるほど、株式の配分が下がり、債券の配分が上がるイメージです。ただ、リスクに対する考え方は人それぞれ異なるもの。

上記の計算式での割合はあくまで参考であり、最終的にはリスク許容度に合わせて決めるのがベストでしょう。

リスク許容度に合わせ、3つのポートフォリオを考えてみました。

・できるだけリスクを抑え、安定した運用を目指したい

国内債券60%
海外債券(先進国)20%
国内株式10%
海外株式(先進国)10%

ローリスク・ローリターンの代表格とも言える国内債券を中心としたポートフォリオ。リスクを抑えつつも、海外債券や国内外の株式運用でコツコツとリターンを目指す方法です。

・リスクを抑えつつも、リターンを求めたい

国内債券25%
不動産投資信託(REIT)20%
国内株式25%
海外株式(先進国)30%

全体の4分の1を国内債券としつつ、攻めの姿勢も重視したポートフォリオです。株式に加え不動産投資信託を行うことで、リスク分散としても効果的です。

・積極的にリターンを求めたい

国内株式20%
海外株式(先進国)60%
海外株式(新興国)20%

ローリスク・ローリターンの国内債券の配分をゼロにし、先進国株式メインに積極的にリターンを狙うポートフォリオです。

投資ポートフォリオに関するよくある質問

Q.ポートフォリオは1つしか作成してはダメ?

A.いいえ、資産運用の目的ごとの作成もOKです。例えば、教育資金、老後資金など目的が変われば運用期間もリスクも変わります。教育資金は、できるだけ堅実なポートフォリオを作成、運用期間に余裕がある老後は、やや高いリターンを求めるなどの方法もおすすめです。

Q.ポートフォリオの失敗例を知りたい

A.「分散投資(数十銘柄)しすぎて管理に失敗」「同時に上昇・下落する銘柄を選択してしまった」というケースが挙げられます。10〜20の銘柄を進めるケースもありますが、初心者の段階では5銘柄程度と少なめに抑えておくことを推奨します。

Q.投資したい銘柄が5つも見つからない場合は?

A.無理に全ての資金を投資に回す必要はないと考えます。一旦、預貯金としておき、投資したい銘柄が見つかった段階で資金を動かすのがベターです。

初心者も投資ポートフォリオを考えよう

ポートフォリオを考える際のポイントは、「自分のリスク許容度」「バランスの良い銘柄の組み合わせ」「異なる値動きかどうか」です。まずは基本を押さえた上で、自分に向いている投資を進めていきましょう。

文・柚月朋子

フリーランスとしての経験やポイント投資からスタートした経験を活かし、年間200本以上の記事を執筆・監修。投資初心者にわかりやすい記事執筆が目標。