食品・日用品・光熱費など全ての物価が上がる中、始めなければと思うのが「節約」ですよね。ただ、節約方法は一歩間違うと、意味がないだけでなく、逆効果になってしまうことも!節約を始め、心が貧しくなると感じる人もいるように、節約は結構難しいものなのです。
本記事では、10代〜60代の男女に実施したアンケートをもとに「意味ない!失敗!」と感じた節約方法をわかりやすく解説していきます。
これって実は意味ない節約!?10選
節約がない!やらなきゃよかったと思う声の多かった節約方法、知りたい人も多いのでは?ドキッとした人は要注意。
- お得なはずのまとめ買い・作り置きが仇となる
- 慣れないDIYに悪戦苦闘・・・
- こまめな電源オン・オフ
- お風呂→シャワーに変更
- 頑張りすぎた自炊・手作り
- ディスカウント品・使用推奨期限無視
- 暖房代節約のための湯たんぽ&カイロ活用
- お米(白ごはん)の節約
- よく知らない土地での交通費の節約
- フリマアプリで一攫千金狙い
早速、ひとつずつ解説していきます。
1:お得なはずのまとめ買い・作り置きが仇となる
セール商品をまとめ買いし、作り置きに力を入れるのは、一見良い節約方法に思えます。しかし、ここで問題となるのが、“すぐに食べられる安心感”。
しかし、1週間分の予定で作ったり買ったりしても、その通りに消費できるとは限りません。
家にすぐに食べられるものがたくさんあることで、食べ過ぎにつながり、結局足りなくなった分を買い足すことに・・・。その結果食費が増えてしまいました。
節約のために、安い店でお酒を買いだめしました。でも、家にあるとたくさん飲んでしまう。いくら安く手に入れても、たくさん飲んでしまったら意味がないと反省中です。
一方では、作り置きにより、逆に余らせてしまったという声も。
節約のため作り置きをたくさん作って余計なものを買わないようにしました。でも、食べきれず結局捨てることに。こまめに買い物に行く方法に戻しました。
まとめ買い・作り置きには、性格やライフスタイルにより向き・不向きがはっきり分かれることがわかります。自分に合わない節約方法は、意味のない節約方法!切り替えて他の方法を探しましょう!
2:慣れないDIYに悪戦苦闘・・・
プロに頼むとお金がかかるからとDIYで節約を考える人も増えています。YouTubeにも、さまざまな動画が投稿されているため、楽しく節約できそうなイメージもありますよね。
しかしDIYは、節約という観点から見ると、誰にでもおすすめできるジャンルとは言い難いものです。ここでひとつのエピソードを紹介しましょう。
節約のため剥がれかけていてくすんだ壁紙をDIYで補修しようと考えたAさん。しかし、家には道具が何もなく、まずは買い物に行くことに。
- 養生テープ
- パテ
- クロスボンド
- シーラー
- ペンキ
- 刷毛
- ローラー
などを購入。ここで、初期費用が予想以上にかかってしまいます。さらに、壁を縫ったことで天井のくすみが目立ってしまい、結局天井も塗ることに。お金+時間+労働力がさらに必要となりました。
さらに作業中に壁付け電灯の線を切ってしまい、電気工事を頼まなければいけない事態に。
ここで予算が尽きたので、作業は中断中です。DIYはあくまで趣味で楽しむものであり、私には節約にはならないと実感しました。
また、通販の空き箱を作り、タブレットスタンドをDIYした方も!ちゃんとしたものを購入すると高価ですから、気持ちはよくわかります。
簡単に作れてエコ、長く使えば使うほど高価的な節約方法・・・のはずでしたが、
- 段ボールの見た目の改良や補強に接着剤が多めに必要
- 採寸にも思ったより手間や時間がかかる
などの問題が多発。さらに頑丈につくったタブレットスタンドも、残念ながら最終的には置き場に困って処分されたそうです。
3:こまめな電源オン・オフ
電気代節約のために「コンセントを抜く」「こまめに電源を切る」といったことを実行されている方も多いはず。
関東電気保安協会発表の一世帯あたりの待機消費電力は、平均228kWh/年・世帯。一般家庭の全消費電力の5.1%を占めているそう。つまり、待機電力を減らすことで、単純計算として電気代を数%下げることができるというわけです。洗濯機など、使わないときにコンセントを抜くのはとてもいいことですね。
待機電力削減は嬉しい情報ですが、こまめに電化製品の電源を切ったりつけたりすることは、実は節約にはあまり効果が期待できないという話も。
特にエアコンは要注意!
夏場のエアコンも部屋の電気感覚でこまめにON/OFFしていたが、調べてみると、エアコンの立ち上がりに余計電気をくうことが判明。総合的に見て、ある程度の時間つけっぱなしにした方がいいことわかり、ムダだった。
設定温度に達したらエアコンを切り、またつけることを繰り返していたら、つけっぱなしより高くなった。
また、エアコン以外の電気製品をこまめに消していたものの、電気代がほとんど変わらなかった。スイッチ部分の消耗が早くなりそうでやめたという声も。
労力に見合わない節約は続けられません。また電化製品本体が壊れてしまい、買い替えなければいけなくなれば本末転倒です。
4:お風呂→シャワーに変更
浴槽にお湯をためると、水道代やガス代がかかります。少しでも節約しようと、お風呂ではなく、シャワーに変えた人からは悲痛な声が・・・!
シャワーで体を温めるため、お湯をはっていた頃に比べ、逆に水道代が高くなってしまいました
疲れがとれずに体調不良になることが増え、医療費がかさんだ。ショック。
浴室にいる間、寒くて我慢ができずシャワーからお湯を出しっぱなしにしていました。かえって光熱費がかさみショック。
夏ならまだしも、冬にはおすすめできない節約方法といえます。家族がいる場合は、続けて入り、追い焚きを極力避けると良いでしょう。お風呂の残り湯も洗濯に使えば、水道代の節約になります。
5:頑張りすぎた自炊・手作り
自炊や保存食品の手作りも、節約のワナにハマりがちな行動です。一般的には「外食より自炊の方がお得」と言われていますが、全ての人に当てはまるわけではないのが難しいところ。
自炊をしようと、ご飯を炊いてお弁当を持参していました。確かに節約にはなったものの、段々物足りなくなり、コンビニで買い食いがスタート。結局お金が余計にかかりました。
私も毎日自炊でお弁当は辛い派です。毎日お弁当にするのではなく、1週間のうち1日は自炊くらいのペースなら、続けられるかもしれません。
さらに保存食品を手作りしようと頑張った方からのコメントも。
干ししいたけが高いので、安いときにしいたけを買い、ベランダで干ししいたけにしようと実践したことがあります。何日か干していると汚くなり食べる気になれずに捨てました。
一見簡単そうに見える干し椎茸も、一から手作りするのは大変ですよね。私は、干し芋で失敗したことがあります。
自炊とは少し違いますが、炊飯器購入費用を節約するために鍋で炊飯を始めた人からは、こんなコメントが。
鍋で炊くのは、やっぱり面倒。ご飯を炊かなくなり、その結果、コンビニ弁当や惣菜が増加。食費がかさんでしまいました。
土鍋ごはんもブームですが、これもまた向き・不向きがはっきり別れそうな節約方法です。炊飯器、便利ですよね!
6:ディスカウント品・使用推奨期限無視
化粧品や日用品など、普段使っている商品の質を少し落とすことで、節約を目指す方も。もちろん自分の肌質に合っていたり、問題がなかったりすることもあるものの、そうではないケースもあります。
節約のため3000円の化粧品のクリームから500円のクリームに変更。かえってニキビやシミなどの肌トラブルが起き、皮膚科に通う羽目になった。
2週間使い捨てのコンタクトレンズを、節約のために1ヵ月使っていたら、目が炎症を起こしました。結局眼科にかかり、医療費を払うことに。
節約の結果、病院にかかる自体は避けたいものです。私もコンタクトレンズ愛用者ですが、使用期間はしっかり守りつつ、少しでもおトクに購入できる場所を探すのがおすすめ。目は大事です!
7:暖房代節約のための湯たんぽ&カイロ活用
部屋を暖めるよりも、自分自身を暖めてしまえばいいのでは?という発想に至ったBさん。きっかけは、旦那さんから「専業主婦なんだから、昼間は暖房をつけるな」と言われたことだそう。
仕方なく湯たんぼ&使い捨てカイロで乗り切ることに。湯たんぽは朝にお湯を入れれば、一日中、温度をキープしてくれるものの、問題はカイロです。
1日1個だけ貼るつもりが、寒くて耐えられません!毎日体に5個貼り付けるようになり、結局カイロ代が高くつきました。
30個入りの箱買いは必須。さらに品薄の時期には、まとめ買いを行ったそうです。
確かに1日5個必要となれば、1箱30個入りを6日で消費する計算です。1箱500円としても1ヵ月2,500円。また、使い終えた後のゴミの処分も大変です。
8:お米(白ごはん)の節約
主食を節約すれば、食費を減らせる!と考えた方が取り組んだのが、白ごはんを減らす節約方法。しかし、意外な盲点が・・・。早速コメントを見てみましょう。
白ごはん節約のためにと、晩ご飯はうどんやラーメン、焼きそばをメインに。しかし、ガス代、肉代など意外と材料費がかかり、出費が増えました。
節約のために、昼飯はお菓子1袋にしました。確かにお昼のご飯代は減りましたが肝臓が悪くなり病院に通うことになってしまいました。
節約のためにお米を減らした。しかし、かえって食後にスナック菓子を食べてしまうようになり、出費が増えてしまった。
パンや麺類と比べ、満足度が高い(気がする)白ごはん。お菓子では栄養も十分にとることができません。ふるさと納税でお米を手に入れるのも、節税&満足度アップに役立ちますよ。
9:よく知らない土地での交通費の節約
電車やバスなどの交通費は、お得な切符を購入することで上手に節約できることがある一方、よく知らない土地で「歩いて節約しよう」と思うと、大変な目にあうことも。
友達の家に初めて行くとき、駅からそんなに遠くないだろうと思い、バス代の200円を節約し歩くことを決めたCさんでしたが・・・
思っていた3倍は遠く、しかも外気温はマイナス15度。体も冷え切ってしまい、飲食店に避難。600円のホットドリンクを頼んでしまい、結果的にマイナスでした。
知っている道ならまだしも、初めての場所では素直に公共交通機関を使いましょう!
10:フリマアプリで一攫千金狙い
不用品を販売し、お金に変えることができると人気のフリマアプリ。2024年11月には、メルカリの累計利用者数は4400万人を超えました。不用品を売り、必要なものを買うことで節約になる一方、儲ける難しさに直面した人も。
知り合いから「メルカリが儲かる」と聞き、メルカリデビューを果たしたDさん。
100均のとある商品が、メルカリで高騰。都会の100均では在庫切れでも、地方ではたっぷり在庫があることも少なくありません。
そこでDさんも「これはいけるかも」といくつか購入して販売。しかし、メルカリでは競争率も高く、最安値にしなければ売れないことも。競争についていけなくなったDさんは疲弊。
今では在庫だけが増えています。また、梱包やメッセージカードなどの手間、送料などを考えると利益がマイナスギリギリです。ムダだったなぁと感じます。
家にある不用品を販売する場合は、マイナスになることはないものの、仕入れ→販売となると話は別です。在庫を抱えるリスクのある副業は、あまりおすすめできません。
節約は意味ない?意味のあるものにできるかは自分次第!
節約に対してネガティブな感情を持つ人もいますが、節約を考えることは、自分や家族、家計を見直すことにもつながります。
他の人の失敗談が、自分にとっての節約成功術につながることもあれば、その逆の可能性もあります。今回の記事を参考に、自分にとってある程度「楽しく」「健康を害することなく」「継続できる」節約方法を探してみてください!
また、節約だけではなく、収入を増やすという選択肢も考えてくださいね。
意味ない節約に関するよくある質問
Q.節約すべきところは?
A.最も節約しやすく効果が出やすいのが、変動費の節約です。最初は「家賃」「スマホ・携帯電話」「電気・ガスの会社変更・料金プランの見直し」などから始めましょう。結果が出やすく、モチベーションにもつながります。
Q.節約の目的は何ですか?
A.本来の節約は、学費・旅行・結婚・老後・マイホームなど「目的」のために行うものです。我慢を重ねることが節約の目的ではないということに立ち戻ってみましょう。
Q.無駄な出費の一覧は?
A.何を無駄と感じるかは、正直人それぞれです。“雰囲気に流されて”“なんとなく”使ったものの結局使っていない商品への出費や割高な買い物は、無駄と感じやすいでしょう。下記に例をまとめました。
- 1回しか使わなかった特殊な調味料
- 便利とウワサの掃除グッズ(噂は噂に過ぎない)
- 特定の食材専用の調理器具
- 1度で飽きたDIY用工具
- 衝動的に購入したセール品・お買い得品
- プチプラファッションアイテム
- 本当は欲しくないのにのめり込んでしまったUFOキャッチャーの景品
- 送料無料にするための追加購入
ただ、例え1回しか使わなくても、自分が満足しているならOKです!ただ、1回しか使っていないものがクローゼットや引き出しの中にたくさんある人は、一度買い物の仕方を見直した方が良さそうです。
文・柚月朋子
フリーランスとしての経験やポイント投資からスタートした経験を活かし、年間200本以上の記事を執筆・監修。投資初心者にわかりやすい記事執筆が目標。