手数料が低いことはもちろん、取引しやすい証券会社を選びたいと思いませんか。もし、これから口座を開設するのであれば、ネット証券会社最大手のSBI証券がおすすめです。この記事では、 SBI証券の口座の申込をする方法から取引開始までの方法、そしてSBI証券で取引するメリットについてご紹介します。
SBI証券の口座開設の方法とは?
SBI証券の口座開設ですが、「ネットで申込」「郵送で申込」の2通りあります。それぞれの特徴を解説していきます。
ネットで口座開設する方法
ネットで口座開設する方法
スピーディに口座を開設したい場合はネットで申し込みましょう。ネットでの申し込みの流れは以下の通りです。
1.メールアドレスの登録と認証コードの入力
「口座開設申込」ボタンよりメールアドレスを登録すると、すぐに半角数字6桁の認証コードが送られてきます。同時にメールアドレス登録画面が認証コード入力画面に変わりますので、送られてきた認証コードを入力して「次へ」ボタンを押してください。
ここで、メールアドレス登録画面を閉じてしまう、もしくはブラウザで戻ってしまうと、認証コード入力画面は表示されず、再度メールアドレス登録が必要となりますので注意してください。認証コードがメールで届いたら直ちに申込手続きに進むようにしましょう。
2.申込者情報の入力
氏名や住所、電話番号、メールアドレスの入力以外にも下記の項目について確認されます。
- 納税方法の選択:「特定口座・源泉徴収あり」「特定口座・源泉徴収なし」「一般口座」
※納税方法の違い
特定口座・源泉徴収あり | 証券会社が1年間の取引の損益を計算。譲渡益に課せられる税金は源泉徴収される |
特定口座・源泉徴収なし | 証券会社が1年間の取引の損益を計算。譲渡益に課せられる税金は自身で確定申告し、納付 |
一般口座 | 自身で1年間の損益を計算。譲渡益に課せられる税金は自身で確定申告し、納付 |
- NISAの選択:「つみたてNISA」「NISA」「申し込まない」
- 住信SBIネット銀行口座開設同時申し込みの選択
- SBI証券ポイントサービス申し込みの選択:「Tポイント」「Pontaポイント」「申し込まない」
3.本人確認書類の提出
「口座開設状況画面」ボタンから口座開設申込完了時に発行されたユーザーネームとパスワードでログインし、本人確認書類を提出します。どのような書類が本人確認で使えるかについては別途ご説明します。
4.初期設定
口座開設申込が完了すると、初期設定ができるようになります。初期設定は取引開始までに行ってください。
5.口座開設完了通知の受け取り
審査が完了したら、口座開設完了通知が送られます。受取方法は次の2通りです。
・メールで受け取る:申込時のメールアドレスに送られます。アクセス後、任意の取引パスワードを設定すると、取引が開始できます。
・郵送で受け取る
登録された住所に取引パスワードが記載された簡易書留郵便(転送不要)が届きます。受取後、取引が開始できます。
なるべく早く取引を開始したい場合は、「メールで受け取る」を選択してください。
郵送で口座開設する方法
郵送で口座開設する場合でも、ネットでの口座開設と同様に「メールアドレスの登録と認証コードの入力」を行い、申込者情報等の入力を行います。
1.SBI証券から必要書類が送付される
登録した申込者情報の住所に SBI証券から必要書類が普通郵便で届きます。
2.SBI証券に書類を返送
書類が届いたら必要事項を記入しSBI証券に返送してください。ネットでの申込とは異なり、口座開設状況の確認はできません。書類の到着の確認等は行えませんので注意してください。
3.口座開設完了通知を受け取る
審査が完了したら登録住所に簡易書留郵便(転送不要)にて口座開設完了通知が届きます。通知に記載されている「ユーザーネーム」「ログインパスワード」を入力しログイン後、勤務先や出金先の金融機関の登録を行ったら取引可能状態になります。
郵送で口座開設を選択しても、まずはネット上でメールアドレスなどの登録が必要です。また、郵便物のやり取りにも時間がかかります。ネットで口座開設を選択する方が、取引開始までの時間が短縮できるためおすすめです。
SBI証券の口座開設時に必要な書類とは?
SBI証券で口座を開設する際は、本人確認書類とマイナンバー確認書類の提出が必要です。どのような書類が使えるのか、そして提出方法についても見ていきましょう。
本人確認に使える書類について
SBI証券の口座開設で使える本人確認書類は以下の通りです。なお、こちらは郵送で口座開設をする場合やスマートフォンを持っていない場合の本人確認書類となります。
- 運転免許証(裏面に記載がある場合は裏面も提出)
- 運転経歴証明書(裏面に記載がある場合は裏面も提出)
- 住民基本台帳カード(写真付き)
- 日本国パスポート(2020年2月以降発行のパスポートは所持人記入欄がないため利用不可)
- 住民票の写し(発行後6ヵ月以内のもの)
- 各種健康保険証(現住所の記載を確認)
- 印鑑証明書(発行後6ヵ月以内のもの)
- 在留カード/特別永住者証明書(有効期限まで2ヵ月以上猶予があるもの)
有効期限があるものは期限内であること、コピーする際は発行元までしっかり見えているかも確認してから提出してください。
なお、本人確認書類と併せて提出するマイナンバー確認書類が「個人番号カード」の場合は上記のうち、いずれか1種類、「個人番号通知カード」の場合はいずれか2種類を提出することになります。
本人確認書類の提出方法
本人確認書類の提出方法も確認しておきましょう。
1.スマートフォンを保有し、かつ「個人番号カード」もしくは「個人番号通知カード+運転免許証」保有の場合は、その場で書類と申込者の顔写真を撮影して提出完了です。ネット上で「口座開設完了通知」も受け取ることができます。取引開始は最短で翌営業日です。
2.下記のいずれかに該当する方は、上記「本人確認に使える書類について」でご紹介した本人確認書類を提出します。
- スマートフォンを保有していない
- 過去に撮影した本人確認書類の画像を利用して提出したい
- 「個人番号カード」もしくは「個人番号通知カード+運転免許証」を持っていない
提出方法は次の2通りです。
・ファイル選択での提出
パソコンやスマートフォンに保存している本人確認書類の画像データを画面上でアップロードします。
・書面での提出
申込後、SBI証券から送付される「本人確認書類届出書」に必要事項を記入し、本人確認書類のコピーを同封し郵送します。
口座開設までのスピードや手間を考えると、書類と顔写真の撮影での提出がベストといえるでしょう。個人番号カードや個人番号通知カード、運転免許証を保有している方は撮影での提出をおすすめします。
SBI証券で取引するメリット
SBI証券で取引を始めるメリットをご紹介します。特に取引に関係する手数料については確認しておくべきところです。
選べる2つの手数料コース
SBI証券では株式の取引の仕方に応じて2つの手数料コースの中から選択ができます。それぞれの特徴を押さえておきましょう。
1.スタンダードプラン
1約定ごとに手数料がかかります。それほど頻繁に取引を行わない方や1約定の金額が低めの方向けです。株の長期保有を考えている方向けのコースともいえます。
1注文の約定代金 | 手数料(税込) |
5万円まで | 55円 |
10万円まで | 99円 |
20万円まで | 115円 |
50万円まで | 275円 |
100万円まで | 535円 |
150万円まで | 640円 |
3,000万円まで | 1,013円 |
3,000万円超 | 1,070円 |
2.アクティブプラン
1日の約定金額の合計額で手数料が決まります。デイトレードなど、頻繁に取引をする方向けです。100万円までならば手数料が0円という点も大きなメリットといえるでしょう。
1日の約定代金合計額 | 手数料(税込) |
100万円まで | 0円 |
200万円まで | 1,238円 |
300万円まで | 1,691円 |
以降、100万円増加ごとに | 295円ずつ増加 |
新規に口座を開設した場合は、初回ログイン時に手数料コースを選択します。変更手続きはいつでもできます。自分の取引スタイルに応じて選択してください。ただし、手続き時間により変更後のプランの適用タイミングが以下のように異なりますので注意してください。
- 月曜日~金曜日(23:29)までの変更手続き:翌日適用
- 土曜日・日曜日の変更手続き:火曜日適用
取引ツールが使いやすい
SBI証券では公式ホームページやアプリからも注文入力ができますが、本格的に投資に力を入れたいという場合は取引ツールの導入も考えてみましょう。SBI証券では「HYPER SBI」という取引ツールが無料で利用可能です。4つの特徴をご紹介します。
1.マウスを動かすだけで発注可能
板情報を見ながら発注ができます。わざわざ発注画面に移る必要もなく、マウス操作のみで注文発注・訂正・取り消しが可能です。売買タイミングを絶対に逃がしたくない方におすすめの機能です。
2.投資情報が充実
主要な指標やランキングを確認するだけでなく、ニュースや先物・オプションに関する情報もチェックできます。また、気になる銘柄を1万件登録することも可能です。最新情報を常にチェックしたいという方にお勧めです。
3.表示方法が多彩
複数の銘柄を取引する方のために、1画面で20銘柄の相場情報が確認できる機能も搭載しています。
4.スピード注文も可能
信用取引をする方のために、最良気配を確認しながら発注できる「スピード注文」機能もあります。頻繁に売買を繰り返すならば、ぜひ使いたい機能です。
取り扱い商品の種類が多い
SBI証券は取り扱い商品の種類が多いことでも知られる証券会社です。株式や投資信託以外にも、外国株式・海外ETF、先物オプションなども取り扱っています。投資の初心者から上級者まで満足して利用できるでしょう。また、つみたてNISAは業界でも最多クラスの176本の取り扱いです。つみたてNISAだけではなく、NISAや個人型確定初出年金「iDeCo」の取り扱いもあります。
SBI証券は多くの選択肢の中から自分に合ったものを選びたいという方、商品ごとに複数の証券会社を使い分けるのではなく1つの会社でさまざまな金融商品を取引したい方にぴったりの証券会社といえます。
■SBI証券で取引するデメリット
SBI証券で取引するデメリットについても触れておきます。これから口座開設を考えている方は、必ずチェックしておいてください。
商品数が多くて選べない恐れも
取り扱い商品数が多い点はSBI証券のメリットでもありますが、反対にデメリットにもなり得ます。「投資する商品が決まっていない」「どのような商品がいいのかが分からない」という方は、上手に投資先を選べない恐れもあります。
投資に関して相談できる場所がない
SBI証券はネット専業の証券会社です。そのため、店頭窓口など投資についての相談窓口が非常に少ないのがデメリットといえます。一部支店や提携金融機関等での相談は可能ですが、事前予約が必要となります。オンライン相談・電話相談の場合も予約が必須です。
従来の店舗型証券会社のように、担当者が付くということもありません。思い立ったらいつでも気軽に相談するということはできませんので、気を付けてください。
SBI証券は、ある程度自分で投資についての勉強ができる方、ネットや雑誌などで投資情報を得ることに慣れている方に向いた証券会社といえそうです。
SBI証券の口座開設は簡単!取引にもメリット多し!
SBI証券の口座開設はネット・郵送の2通りの中から選択できます。ただし、郵送で口座開設する場合も、事前にネット上でメールアドレスの登録、申込者情報の入力は必須です。また、郵便物をやり取りする時間を考えると、ネットで申込をした方が口座開設までにかかる時間が短くなるためおすすめです。
また、本人確認についても、ネットからの申込では、本人確認書類をスマートフォンで撮影するという方法を取ることができます。この方法であれば、最短翌営業日で取引が開始できるというメリットがあります。
SBI証券は取り扱い商品数も多く、無料で使える高度な取引ツールも用意されています。投資の初心者から上級者まで満足して利用できますので、メインで使える証券会社を探している方はぜひチェックしておいてください。
文・田尻宏子
複数の金融機関での勤務経験や証券外務員第一種、ファイナンシャル・プランニング技能士2級の資格を活かし、金融関連専門のライターとして活動中。生損保・不動産・ローンの情報を中心に「誰でも分かりやすい記事をお届けする」をモットーに執筆。